インドで盛り上がるクラフトビール市場

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インドクラフトビール市場の急成長【2025年最新データ】

インドのクラフトビール市場は2024年に約47億ドル規模に達し、2033年には約333億ドルに成長すると予測されています(年平均成長率23.43%)。別の調査では2025年の市場規模を約17.2億ドルとし、2031年までに49.8億ドルに達するとの見通しもあります(CAGR 19.1%)。いずれにしても、インドのクラフトビール市場は世界でも有数の成長率を誇る注目市場です。

特にバンガロールとハイデラバードがクラフトビール文化の中心地として発展しており、マイクロブルワリーの数は年々増加しています。

インドクラフトビール市場の成長要因

消費者嗜好の変化

インドの若年層(ミレニアル世代・Z世代)を中心に、大量生産のラガービールから個性的なクラフトビールへの嗜好転換が進んでいます。健康志向の高まりとともに、添加物が少なく風味豊かなクラフトビールへの関心が急上昇しています。

マイクロブルワリーの爆発的増加

バンガロール、ハイデラバード、ムンバイ、デリーNCRなどの主要都市でマイクロブルワリーが急増しています。2025年6月にはバンガロールのBLR Brewing Co.が市内5店舗目のブリューパブをオープンし、季節限定のBellandur Saisonなど独自のビールを提供しています。

プレミアム化の流れ

インドのビール市場全体は2024年に89.5億ドル規模で、2034年には180億ドルに成長する見込みです。特にプレミアムセグメントの成長率が高く、都市部の富裕層・中間層がクラフトビールの主要消費者となっています。

バンガロール:インドのクラフトビール首都

カルナータカ州のバンガロールとマイソールはインドのビール産業の中心地です。特にバンガロールは以下の理由でクラフトビール文化をリードしています。

  • IT人材の集積:国際的な食文化に馴染みのある若年層が多く、新しい味への受容性が高い
  • 比較的リベラルな酒類規制:カルナータカ州は他州と比べて酒類販売の規制が緩やかで、マイクロブルワリーの開業がしやすい
  • 気候要因:年間を通じて温暖な気候がビール消費を促進
  • ブルワリー文化の蓄積:Toit、Arbor Brewing Company、Windmills Craftworksなど先駆的なクラフトブルワリーが集積

主要クラフトビールブランド

  • Bira 91:インド最大のクラフトビールブランド。FY2025の売上高は約1,050億ルピー。2027年のIPOを目指す
  • White Owl:ムンバイ発のクラフトビールブランド。独自のフレーバービールで差別化
  • Simba:インド全土に流通網を持つ成長中のブランド
  • Gateway Brewing Co.:ムンバイの老舗クラフトブルワリー

日系企業にとってのビジネスチャンス

急成長するインドのクラフトビール市場は、日系企業にとって以下のチャンスを提供しています。

  1. 日本式クラフトビールの輸出:日本のクラフトビール(Japanese Craft Beer)は世界的に評価が高く、インドのプレミアムビール市場に参入できる余地がある
  2. 醸造技術の提供:日本の醸造技術やノウハウをインドのマイクロブルワリーに提供する技術提携モデル
  3. ビアバー・レストランの展開:バンガロールやムンバイでの日本式ビアバーの展開は、日本食との相乗効果も期待できる
  4. 原材料サプライヤー:ホップや酵母など高品質な醸造原材料の供給ビジネス

まとめ

インドのクラフトビール市場は年平均20%超の成長率で急拡大しており、2030年代には数十億ドル規模の市場になることが確実視されています。バンガロールを中心としたマイクロブルワリー文化の発展、Bira 91に代表されるインド発ブランドの躍進、そして消費者嗜好のプレミアム化が市場を牽引しています。日系企業にとっても、醸造技術・ブランド・食材供給など多様な参入機会が存在します。

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この記事を書いた人

株式会社 SoJapanのアバター 株式会社 SoJapan 代表取締役

大手総合商社にて約8年間、グループ子会社の経営改革や出資先スタートアップとのJV設立を担当。その後インド駐在として、日系大手飲食チェーンのインド展開に従事し、現地に合わせたメニュー開発やマーケティングを推進。

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