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インドニュース2026.09.18

Red Labelがガネーシャ祭を一杯のチャイで描く、宗教を越える絆の広告

本記事は2026年9月18日時点で確認できたインド現地の公的資料・報道をもとに作成しています。インドは税制・規制の改正が頻繁で、記載内容がその後変更されている場合があります。実際の事業判断にあたっては、所管省庁・現地の専門家など一次情報源で最新の内容をご確認ください。

紅茶ブランドのBrooke Bond Red Labelが2026年9月、ガネーシャ祭(Ganesh Chaturthi)に合わせた新キャンペーン「Shree Ganesh Apnepan Ka」を公開した。ヒンドゥーの祭礼を、ムスリムの神像職人と一杯のチャイを通して描き、宗教の違いを越えた受け入れと絆(アプナパン)を主題に据えている。祭礼シーズンに商品を文化の文脈へ載せる手法は、インドで飲料や食品を売り込む日本企業がブランドの物語をどう設計するかの手掛かりになる。

起点ニュース:Red Labelが公開したガネーシャ祭のフィルム

Storyboard18(2026年9月13日)によると、Brooke Bond Red Labelはガネーシャ祭のタイミングで「Shree Ganesh Apnepan Ka」と題した映像を発表した。物語の中心にいるのはガネーシャ神の像を作るムスリムの職人で、祭りを迎える人々との間にチャイが差し出される。宗教や立場の違いから生じる偏見を、日常のお茶が結び直すという筋立てだ。ブランドは一杯のチャイを人と人をつなぐ象徴に置き、祭礼の場に流れる分け隔てのない温かさを描いている。

背景:Red Labelが積み上げてきた「絆」の物語

Brooke Bond Red LabelはHUL(Hindustan Unilever)傘下の紅茶ブランドで、これまでも社会的な壁を越えるつながりをテーマにした広告を重ねてきた。今回のガネーシャ祭版も、その延長線上にある。インドでは祭礼が家族・近隣・地域の結節点になり、その時期に人が最も動き、感情も高ぶる。ブランドが宗教間の受容を主題に選んだのは、チャイという日常の飲み物を、特別な季節の共有体験に結び付けやすいからだ。

なぜ宗教間の受容を主題に選んだのか

祭礼広告は商品の機能より、その場に流れる感情を借りて記憶に残す手法をとる。Red Labelが選んだのは、ムスリムの職人がヒンドゥーの神像を作るという、インドの現実に根ざした光景だ。異なる信仰の担い手が同じ祭りを支える構図を通して、ブランドは「分け隔てなく受け入れる」価値を差し出す。宗教が敏感な話題であるほど、扱い方を誤れば反発を招くが、日常の一杯を接点に置くことで説教くささを避け、視聴者が自分の食卓に引き寄せて受け取れる形にしている。

祭礼シーズンにブランドが得るもの

ガネーシャ祭は西・南インドを中心に大きな盛り上がりを見せ、家庭でも街頭でも人が集まる時期だ。この期間に感情の記憶と結びついたブランドは、季節が巡るたびに想起されやすくなる。Red Labelにとって狙いは、割引や機能訴求では作れない情緒的な結びつきを、祭りの物語を通して育てることにある。商品の味そのものではなく、その一杯が置かれる場面を売る設計だ。

現地・業界の受け止め

Storyboard18は、このフィルムを偏見に向き合い、受容と一体感、アプナパンを称える祭礼キャンペーンとして紹介している。記事は物語の構図と主題を伝える内容で、視聴回数やブランドへの反応を示す数値、起用タレント、制作エージェンシーまでは明示していない。ここでは、Red Labelがガネーシャ祭に宗教間の受容という主題を重ねた広告を公開した段階として押さえておきたい。

日本企業への示唆:祭礼の物語をどう設計するか

祭礼に商品を載せる手法は、インドで日本の飲料・食品ブランドが情緒的な結びつきを作るうえで学べる。まず、行事に合わせて商品を文化の文脈へ置く型はマクドナルド印のW杯連動、現地化マーケティングの教科書が具体的で、季節イベントと商品の重ね方が見える。次に、言語や地域の多様さを踏まえた訴求はOpenAIがインドで「現地語の声」を売る、ChatGPT初TVCの設計が、誰に向けてどの言葉で語るかの設計を示す。一方で、社会的メッセージを絡めた演出は反発の危険もはらむ。良かれと組んだ演出が裏目に出た例はリアーナがムンバイで「牛に餌やり×子牛革ディオール」炎上が示す通りで、文化の機微を読み違えない下調べが前提になる。

市場への波及:祭礼マーケティングの厚み

祭礼や国民的行事に合わせた広告は、ブランドが一斉に競う時期でもある。話題が消費に直結する動きはモディ首相の「メロディ」発言でインド版1ルピー飴が即完売が示す通りで、感情の高ぶりが購買に流れ込む場面は年間の行事ごとに繰り返される。

実用情報・関連リンク

まとめ:祭礼の一場面に商品を置けるか検証する

Red Labelは、ガネーシャ祭とチャイ、そして宗教間の受容を結び、一杯の飲み物を絆の象徴に据えた。日本のブランドがまず取れる一手は、自社商品がインドの家庭や行事のどの場面に自然に置かれるかを一つ選び、その情景を短い映像や物販の売り場に落とし込むことだ。社会的メッセージを絡めるなら、現地の文化に精通した監修者を通して機微を確かめてから世に出す順番が要る。

参照元

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