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インドニュース2026.09.25

Comet最大店がベンガルール2店目に、残り半年で20店に届くか

本記事は2026年9月25日時点で確認できたインド現地の公的資料・報道をもとに作成しています。制度・価格・各社の方針は変更される場合があります。実際の事業判断にあたっては、所管省庁・現地の専門家など一次情報源で最新の内容をご確認ください。

インド発のスニーカーブランドCometが、ベンガルール市ジャヤナガルに自社で最大の店を開けた。発表は2026年9月18日、業界メディアindiaretailingが共同創業者Utkarsh Gupta氏のコメントとともに伝えている。売場は2,500平方フィートの2フロア、同社にとってベンガルール市内2店目だ。新しい都市ではなく、すでに店がある都市にもう1店を足し、そこに一番大きい箱を当てた。FY27末に20店を掲げる会社が選んだ順番だ。

ベンガルール2店目に自社最大の箱、中に何を入れたのか

カスタマイズ台と、上階の「Vault」が入った

内装は「彗星が地球に衝突した後」を題材に、2フロアへ粗い質感と彫刻的な要素を通している。この店にはCometとして初めてカスタマイズ用のテーブルが置かれ、刻印入りのハングタグ、チャーム、シューレースで買った靴を仕立て直せる。上階は「Vault」と名付けられ、現行と過去のシルエットを並べて見せる。

Vaultは店のために作った言葉ではない。公式サイトに同名のアーカイブページがあり、2023年7月の「MANGO」から2026年8月の「ROCKETMAN」まで24本のドロップが番号付きで並ぶ。上階のVaultは、この3年ぶんの記録に床面積を与えたものだ。

公式ロケーターの9店は5都市に固まり、ムンバイには自社店がない

公式ストアロケーターは2026年9月25日時点で自社店舗を9件掲載している。デリー3、ベンガルール2、ハイデラバード2、アーメダバード1、インドール1で、5都市のうち3都市が複数店だ。同じロケーターには取扱マルチブランド店が9か所出ており、ムンバイとプネはこちら側にだけ名前がある。なおindiaretailingは店舗数を「2026年9月時点でインド国内10店」と書いており、公式の9件と1店ずれる。反映の遅れとも算入範囲の違いとも取れる。どちらが正しいかはこの2件では決まらないので、以下は9店と10店の両方で計算する。

項目 数 確認先
自社店舗(公式) 9店(2026年9月25日時点) Comet公式ロケーター
店舗数(報道) インド国内10店(2026年9月時点) indiaretailing
所在都市 5都市(デリー3/ベンガルール2/ハイデラバード2/他2都市各1) 同
マルチブランド店の取扱 9か所(インド8・ドバイ1) 同
ジャヤナガル店 2,500平方フィート・2フロア indiaretailing
FY27末の目標 20店 indiaretailing

FY27末に20店は、月何店のペースになるのか

残り約6.4か月で10〜11店、これまでの平均の6〜7倍が要る

起点記事は「FY27末までに20店」と書くだけで日付を示していない。インドの会計年度は4月から翌3月なので、FY27の末日は2027年3月31日になる。本稿はこの読み方で日数を数えた。ジャヤナガル店が開いた9月18日から194日、約6.4か月しかない。公式の9店なら11店、報道の10店なら10店を足すことになり、月あたり1.6〜1.7店。公式サイトに最初の商品が並んだ2023年6月から2026年9月までは約3年3か月で、同じ割り方だと月0.23〜0.26店にとどまる。必要なペースはこれまでの平均の6倍から7倍台だ。

20店は勢いの話ではなく、2,500平方フィートの箱に要した時間と費用を半年で10回以上繰り返せるか、という物件・人・在庫の実務の話になる。

スニーカーは4,199〜6,499ルピー、6,000ルピー超は22品だけ

公式サイトの商品データ(2026年9月25日取得)は全205品。このうちスニーカーの系列(X Lows/Aeon系/Alter/Aeres/APEX/Astra/Vault)が173品で、1足4,199〜6,499ルピー、中央値4,499ルピーだった。円換算は1ルピー=1.656円(同日のopen.er-api.com公表値)で計算している。

シルエット 最低価格 円換算 掲載開始
X Lows 4,299ルピー 約7,120円 2023年6月
Aeon V2 4,499ルピー 約7,450円 2025年5月
Astra(女性向け) 4,899ルピー 約8,110円 2026年9月
Aeres 5,299ルピー 約8,780円 2026年6月
APEX 6,299ルピー 約10,430円 2026年1月

6,000ルピーを超えるのは173品のうち22品で、内訳はAPEXが16品、Vaultの限定ドロップが5品、X Lowsが1品。4,000ルピー台が104品で過半を占める。1足7,000円台が主力の靴で2フロアを使うなら、1フロアは売場以外の役割を負う前提になる。カスタマイズ台とVaultを上階に置いた作りは、それと噛み合う。

女性向けAstraの掲載開始と最大店の開業が同じ9月に重なった

サイズは3〜7、X LowsやAeon V2の3〜12とは客層が別

Astraという新シルエットは公式データでは2026年9月9日と16日に掲載が始まり、店の開業報道は18日。差は2日から9日だ。Astraの9品は公式サイトのWomen一覧に全件入り、Men一覧には1品も無い。ヘッダーのメニューでもWomen側にだけASTRAが並ぶ。表記サイズは3〜7で、X LowsやAeon V2の3〜12とは幅が違う(サイト側にUK・USなどの換算表記はない)。ただしCometは両者を結び付けて説明しておらず、最大の店をこの客層に合わせたという発表もない。同じ月に重なった、という以上のことは読み取れない。

2026年は9か月で101品、2025年通年の2倍を出した

掲載開始日で数えると2023年13品、2024年41品、2025年50品、2026年は9月までで101品。新シルエットもAPEX(1月)、Alter(6月)、Aeres(6月)、Astra(9月)と2026年だけで4系統増えた。靴以外にもGarage17品、レインジャケット2品、ニット2品が並ぶ。X Lows6品で始まった棚は3年で205品になり、小型店に全系列は並べきれない。

ムンバイは他人の棚に預け、自社店は内陸で増やしている

自社店のない都市は、マルチブランド店の棚が受け皿になっている

他社の売場に置けば、家賃と人件費を負わずにその都市での回転を見られる。ムンバイとプネはBroadwayという複合店の取扱だけで、自社店はアーメダバードとインドールに入れている。どちらを先に始めたかは公表されていない。ドバイのHypeSelectionも同じ形で、海外に自前の店を持たないまま現地の棚に載せている。

同じD2C靴のNeeman’sは3年で500店、型が正反対

ハイデラバード発のNeeman’sは3年で500店を掲げるが、Neeman’sの店舗網拡大は直営とフランチャイズの内訳がまだ示されていない。自社店を1つずつ積むCometとは桁が違う。200店でTier4都市まで下りたCitykartの下位都市展開と並べると、Cometが選ばなかった道筋が見える。

日本ブランドはインドで2店目をどこに置くべきか

同じ都市の2店目は、在庫と人をそのまま使い回せる

新都市の1店目は、倉庫契約、州をまたぐGSTの扱い、人の採用をすべて新規に立てる。同じ都市の2店目ならその大半を1店目の資産で賄える。Cometは最大の売場を2店目に当てているので、1店目で取れた反応を箱の大きさに反映させたと読める。自社店を置かない都市は複合店の棚に載せる形も、日本ブランドの初手に使える。D2Cから店頭に舵を切ったSKINQのオムニチャネル転換も、需要を確認した後に売場を足している。

ジャヤナガル店の住所と、視察の次にやること

項目 内容
店名 Comet Jayanagar(ベンガルール2店目)
住所 86, 11th Main Rd, Jayanagar 3rd Block, Bengaluru, Karnataka 560011
営業時間 11:00〜22:00
電話 +91 9606221384
市内1店目 Indiranagar(100 Feet Rd, HAL 2nd Stage)
運営法人 Grails Marketing Private Limited(本社ベンガルール・Koramangala)
創業 2023年/Utkarsh Gupta氏・Dishant Daryani氏

1店目インディラナガルと2店目ジャヤナガルはどちらもモールではなく街区の商店エリアにある。2店を同じ日に回れば、2店目で何を変えたかが売場の作りから読める。そのうえで1つ動かすなら、自社店を検討する前にムンバイのBroadway Bandra店の棚を見に行くことを勧める。Cometが自社店を置かない都市で、どのブランドが同じ棚に並びどの価格帯が前面に出るかを見れば、自社商品を最初に置く場所の候補が増える。住所はHill Rd, Bandra West, Mumbai 400050。

参照元

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