寝具ブランドDuroflexが、2026年9月17日にハイデラバードのミヤプールへ約2,000平方フィートの体験センターを開いた。マットレスや調整機能付き寝具を実際に試させ、専門スタッフが姿勢や素材の好みを聞き取って提案する。触って寝て確かめる接点で高額な寝具を売る手法は、インドで耐久消費財を扱う日本企業の売り場づくりに直結する。
Duroflexは9月17日、ハイデラバード・ミヤプールに約2,000平方フィートの体験センターを開業した。店内ではマットレス各種に加え、Airboostマットレスやモーションソファのラインを扱い、来店客が試しながら選べる導線を用意した。訓練を受けたスタッフが姿勢の支え方、素材の好み、睡眠習慣を聞き取り、一人ひとりに合う商品を提案する。
Duroflexは睡眠と快適性の商品を手がけるインドの寝具ブランドで、都市部の主要市場へ体験型の店舗を広げてきた。マットレスは価格が高く買い替え頻度も低いため、消費者は購入前に寝心地を確かめたがる。オンラインだけでは伝わりにくい「寝て試す」体験を店頭で用意することで、購入の後押しと返品リスクの低減を同時に狙う。
マットレスのような高単価・低頻度の商品は、来店客が「失敗したくない」意識を強く持つ。Duroflexが試用・相談・提案を一続きにした導線を組むのは、その不安を店頭で解くためだ。姿勢や睡眠習慣を聞き取って商品を絞り込む接客は、単に在庫を並べる店より滞在時間と成約率を上げやすい。約2,000平方フィートという規模は、複数のマットレスを実際に寝比べられる広さを確保しつつ、賃料を抑える現実的な線にあたる。Duroflexが掲げる一人ひとりに合わせた買い物体験は、来店客の姿勢の支え方や素材の好み、睡眠習慣を訓練されたスタッフが聞き取り、そのうえで機種を絞り込むところに要点がある。実機に寝て確かめる試用と、その場での相談・提案をひと続きにすることで、高額な寝具にありがちな「買ってから合わなかった」という失敗の不安を、購入前に店頭で解いていく設計だ。
DuroflexのCEO、Sridhar Balakrishnan氏は「睡眠は健康全体、回復、日々の健やかさの重要な一部として認識されつつある。ミヤプールの新しい体験センターは、当社の睡眠・快適性の全ラインを一つの空間に集める」と述べた。店舗は来店客が自分のペースで見て回れる落ち着いた環境を掲げ、専門スタッフが付き添う試用(assisted comfort trial)を通じて、比較・相談・購入を一か所で完結させる構えをとる。マットレスに加えAirboostマットレスやモーションソファのラインも同じ空間に並べ、寝具まわりをまとめて確かめられるようにした点も、単品を陳列するだけの売り場との違いだ。インド全体の店舗数や投資額は今回の発表では示されていないため、確度の高い数値は追加確認が要る。
インドで家具・寝具・家電など高額な耐久財を売る日本企業にとって、試用と相談を組み込んだ店舗は購入の不安を解く武器になる。小型でも「見て触れる」店を一斉に展開したLivpureの小型体験店や、南インドで中間層を取りにいくOrganic Worldの店舗拡大は、体験を軸に売り場を組む先行例だ。ECのカタログをそのまま並べるより、試させて相談に乗る接客に投資する順序が効く。
Duroflexの体験センターは、インドの小売各社が試用・相談を前面に出した体験型店舗を主要都市に増やす流れの一部に位置する。大手小売が年間2,182店を新規出店した動きと合わせて読むと、単なる陳列でなく体験で客を引く売り場の競争が起きていることが見える。
Duroflexのミヤプール体験センターは、高額で買い替えの少ない寝具を「寝て試す」接点で売る一例だ。インドで耐久消費財を広げたい日本企業は、店舗数を増やす前に、試用・相談・提案を一続きにした導線をまず1店で作り込みたい。対象都市で来店客が実際に商品を試せる広さと動線を確保できるか、候補区画を歩いて確かめるところから始めるとよい。