高級ストリートブランドのOff-Whiteが2026年9月8日、デリーのDLF Promenadeに印度で2店目の旗艦店を開いた。北インドでは初の店で、ベンガルールの1号店に続く展開になる。運営はライセンスパートナーのSparsh India CoutureとBrand Concepts。外資の高級ブランドがライセンス・フランチャイズ型で主要都市に広げる動きで、日本ブランドの印度展開を考えるときの下敷きになる。
Off-Whiteは故Virgil Ablohが立ち上げた、ラグジュアリーとストリートを掛け合わせたブランドだ。今回デリーのDLF Promenadeに開いた店は、印度で2店目の旗艦であり、北インドでは初の売り場にあたる。1号店はベンガルールで、そこに続く展開となる。運営は北インドのフランチャイズパートナーSparsh India Coutureと、ラグジュアリー・ライフスタイル分野を扱うBrand Conceptsが担う。取り扱いはアパレル・フットウェア・アクセサリー・ライフスタイル雑貨に及ぶ。
Off-Whiteは印度参入の起点をベンガルールに置いた。南部の中心都市で手応えを確かめたうえで、次に選んだのが北インドの中核であるデリーだ。DLF Promenadeは首都圏の富裕層が集まるモールで、ストリート発の高級ブランドを求める若い層の動線に乗る。南から北へ、主要都市を一つずつ押さえる順序は、外資ブランドが印度全土を狙うときに取る進め方に沿っている。
Off-Whiteは自前で店を構えるのではなく、現地パートナーにライセンスを与えて売り場を広げている。北インドはSparsh India Coutureが、ブランド全体の運営面はBrand Conceptsが支える形だ。現地の不動産・運営ノウハウを持つパートナーに任せることで、本国は投資と在庫の負担を抑えつつ出店の速度を上げられる。高級ブランドが未進出の地域に入るとき、この分業は初期のリスクを下げる手立てになる。
Brand Conceptsの共同創業者Abhinav Kumar氏は、デリー旗艦の開店をOff-Whiteの印度における長期の成長戦略の重要な一歩と述べた。Sparsh India Coutureの創業者兼CMDであるChandni Agarwal氏も、北インド初のブティックをDLF Promenadeに開いたことを大きな節目と位置づけている。外資ラグジュアリーがライセンス型で地方主要都市へ広げる進め方が、印度で形になりつつある。
日本の高級ブランドやアパレルが印度に入るとき、現地パートナーへのライセンス・フランチャイズは有力な選択肢になる。Off-Whiteの1号店であるベンガルール店の作り方はOff-Whiteのインド1号店の事例に詳しく、モールを丸ごと使った打ち出し方はベンガルールでのモール・ジャックに表れている。時計ブランドがフランチャイズで旗艦を置くTAG Heuerの動きと合わせて読むと、印度でパートナーに任せて広げる型が見えてくる。
2026年は海外ブランドの印度初上陸が相次いだ年だ。複数の海外ブランドが同時期に印度へ入る流れは2026年にインド初上陸する海外ブランドのまとめにも表れており、ライセンス型の出店がその多くを支えている。
Off-Whiteの北インド出店は、地域ごとに異なるフランチャイズパートナーを使い分けながら、主要都市を一つずつ押さえる一手だった。印度でブランドを広げる日本企業が取れる次の行動は、南部と北部で別のパートナーを起用する前提で、まず1都市・1パートナーの出店に絞り、店づくりと接客の品質を検証してから次の都市へ進むことだ。地域ごとに運営者が変わっても、ブランド体験がぶれない仕組みを先に固めておく必要がある。