D2C乳製品のカントリー・デライトが2026年9月18日、南インドで人気の俳優ヴィジャイ・セードゥパティを起用した新CMを公開した。牛乳を題材に、父と娘のやり取りを通じて「子供時代の味」と家庭の習慣を描く一本だ。地域スターと郷愁を組み合わせて信頼を築くこの手は、インド市場で情緒に訴えたい日系食品ブランドにとって、地域ごとに顔を選ぶ発想を考える材料になる。
カントリー・デライトが9月18日に公開したCMは、父親役のヴィジャイ・セードゥパティと娘のやり取りを軸に、家庭の習慣がどう変わってきたかを軽やかに描く。タミル語のタグライン「Pazhaya Pazhakkam. Puthiya Thodakkam(古い習慣、新しい始まり)」を掲げ、タミル・ナードゥを中心とした南インドに照準を合わせた。取り上げた商品は牛乳だ。監督はラジェシュ・ラマスワミ氏、脚本はバラジ・ラメシュ氏が担当し、配信はデジタル中心でインスタグラムのリールでの展開が確認されている。公開日は9月18日で、俳優の起用と地域言語のタグラインを結んだ設計になっている。
インドは言語も食習慣も地域で大きく異なり、全国一律のタレント起用が必ずしも響かない。南インドではその土地で敬愛される俳優が、北部の全国区スターより強い親近感を生む場面がある。カントリー・デライトは、南インドで支持の厚いヴィジャイ・セードゥパティを父親役に据え、タミル語のタグラインで語りかけた。乳製品という毎日の食卓に近い商材だからこそ、地域の暮らしに溶けた顔と言葉が信頼につながる。とりわけ牛乳のように毎日買い替える商材は、一度の話題より継続した安心感が購買を支える。地域で顔が知られた俳優を父親役に置くことで、家庭の食卓というブランドが立ちたい場所と、起用した人物の存在感が自然に重なる。
このCMの効き目は、有名俳優の知名度そのものより、父と娘という身近な関係のなかに置かれた郷愁にある。家庭の習慣が世代で変わっていく様子を描き、そこに子供時代の味という感情を重ねる。地域で敬愛される顔が父親を演じることで、郷愁がより現実味を帯びる。全国CMを一本流すのではなく、地域の言語・関係性・俳優をひとまとまりにして届ける組み立てが、乳製品D2Cの信頼づくりを支えている。
広告専門メディアのafaqsが報じた範囲では、CMは父と娘の軽妙なやり取りを通じて、家庭の古い習慣を新しい形で受け継ぐという主題を描いている。制作陣として監督・脚本・撮影の担当者が挙げられている一方、経営陣の直接コメントや、CMによる売上・登録者への効果を示す数値は報道に含まれていない。報道はクリエイティブの中身と配信面を中心に伝えている。
日系の食品ブランドがインドで有名人を起用するとき、全国区のスター一人に頼りがちだ。だが日々の食卓に近い商材ほど、地域で敬愛される顔と土地の言葉が信頼を運ぶ。カントリー・デライトのように地域単位でタレントとタグラインを選ぶ発想は、乳製品や調味料のような生活密着型の商材と相性がよい。郷愁で信頼を築く手法は、D2C乳製品で急伸する急伸するD2C乳製品の事例や、朝食市場を取りに来る朝食市場を取りにいく食品ブランドとも通じる。産地直送で農家と組む農家と組む産地直送D2Cの信頼づくりのような信頼づくりと並べて、感情と信頼の両面を設計したい。
毎日の食卓に近い商材ほど、地域ごとの言語と顔で語りかける訴求が広がっている。地域スターと郷愁を結ぶ手は、乳製品にとどまらず加工食品や飲料にも波及しうる。飲料で人物と情緒を結んだ人物と情緒を結んだ飲料ブランドの刷新と並べると、全国一律から地域別へと情緒訴求の粒度が細かくなる流れが読み取れる。
情緒訴求は、全国一律の知名度より、地域に根ざした顔と言葉の選び方で効き目が変わる。インドで食品を売る日系ブランドは、まず優先して攻める地域を一つ絞り、その土地で信頼される人物と言語を先に決めたい。次の一手として、狙う一地域について、敬愛される地域スター候補と現地語のタグライン案をそれぞれ挙げてみることを勧める。