KRBLは、バスマティ米ブランド「India Gate」を持つ企業である。種子の開発から契約栽培、精米、輸出までを一貫して手がけ、インドのブランド米輸出では最大手の位置にある。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 正式名称 | KRBL Limited |
| 本社 | ノイダ(ウッタルプラデシュ州) |
| 連結売上高 | ₹6,098 crore(FY2026=2026年3月期/約1,061億円)。FY2025は₹5,594 crore |
| 主要ブランド | India Gate、Doon、Nur Jahan、Unity、Bemisal |
| 生産設備 | パンジャーブ州に国内最大級の精米工場(同社公表) |
| 上場 | BSE/NSE上場 |
同社は種子の開発から始めて、契約栽培で品種を管理する。農家に種子を渡し、収穫を買い取る形である。こうすると、その年にどの品種がどれだけ穫れるかを事前に把握できる。
バスマティは熟成期間で香りと炊き上がりが変わるため、在庫をどれだけ寝かせられるかが品質と資金繰りの両方に効く。種子から在庫まで一貫して見えている会社は、価格が上がる局面で出し、下がる局面で寝かせるという判断ができる。
FY2026(2026年3月期)の連結売上は₹6,098 croreで、FY2025の₹5,594 croreから増えた。契約栽培網も国内最大級と同社は説明している。
「India Gate」は中東や欧米のインド系市場で知られたブランドで、輸出比率が高い。バスマティは地理的表示(GI)で産地が限られており、インド側はパンジャーブ、ハリヤナ、ヒマーチャル・プラデーシュ、ウッタラーカンド、西部ウッタル・プラデーシュ、ジャンムー・カシミール、デリーの7州が対象になる。パキスタンも自国のGIを登録しており、両国が権利を争っている。供給地が限られるぶん、輸出で価格が立つ商品になっている。
一方で、輸出は相手国の規制に左右される。残留農薬の基準は国ごとに違い、欧州の基準に合わせるには栽培段階からの管理が要る。種子と契約栽培を握っていることは、この点でも効いてくる。
日本向けにバスマティ米を仕入れる場合、熟成年数と品種を指定できる相手かどうかで仕上がりが変わる。KRBLは種子から管理しているため、仕様を詰めた取引の相談がしやすい。
確認しておきたいのは、日本の残留農薬基準に対応した区分での供給ができるかという点である。日本はポジティブリスト制度で基準が細かく、輸出国側で対応した圃場を分けている必要がある。数量と価格の前に、この条件が合うかを先に聞くほうが早い。