Trentは、タタ財閥の小売会社である。ファッションの「Westside」と低価格帯の「Zudio」が主力で、食品スーパーの「Star」も手がける。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 正式名称 | Trent Limited |
| 本社 | ムンバイ(マハラシュトラ州) |
| 連結売上高 | ₹20,074 crore(FY2026=2026年3月期/前年比17%増、約3,490億円)。FY2025は₹17,135 crore |
| 業態 | Westside(ファッション)、Zudio(低価格ファッション)、Star(食品スーパー。英Tescoとの50:50合弁 Trent Hypermarket が運営) |
| 店舗数 | Zudioが1,000店に到達(2026年9月) |
| 上場 | BSE/NSE上場 |
自社企画の商品を中心に、企画から店頭までの期間を短くして在庫を絞る運営をとっている。売れ残りを値引きで処分する損失が小さくなるため、最初から低い価格で出せる。
Zudioはこの型を徹底した業態で、Tシャツが₹99から、ほとんどの商品が₹999以下という値付けになっている。価格を下げたぶんを回転で取り戻す設計で、2026年9月11日に1,000店へ達し、300都市を超えた。同社は10年で1億人以上に販売したとしている。店舗は小さく、内装も簡素で、出店の費用が抑えられている。
FY2026(2026年3月期)の連結売上は₹20,074 croreで、FY2025の₹17,135 croreから17%増えた。
食品スーパーの「Star」は英Tescoとの50:50合弁Trent Hypermarketが運営しており、Trentの100%事業ではない。衣料と食品で会社を分けているのは、仕入れも在庫回転も客層も違うためである。
衣料は季節ごとに入れ替わり、利幅が大きい。食品は毎日買われるが利幅が薄く、生鮮は廃棄が出る。同じ店で扱っても、運営の設計は別になる。
食品の文脈では、Tescoとの合弁が運営する「Star」が接点になる。ただし店舗数はZudioほど多くなく、食品の主戦場はDMartやReliance Retailにある。
それ以上に効くのは、Zudioの伸び方が示す「価格を下げて回転で取る」というインドの小売の勝ち筋である。食品でも同じ構図が当てはまる場面が多い。日本の商品は品質を理由に単価が上がりやすく、この土俵では不利になる。入るなら、回転で戦わなくてよい棚を選ぶことになる。