Zomatoは2025年にEternal Limitedへ社名を変え、いまはフードデリバリーのZomato、クイックコマースのBlinkit、飲食店向け食材卸のHyperpure、外出体験のDistrictという4つを束ねる持株会社になっている。FY2026は連結売上の7割近くをBlinkitが占めるところまで構成が変わった。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 設立年 | 2008年 |
| 本社 | グルガオン(ハリヤナ州) |
| 創業者 | Deepinder Goyal(2026年2月にCEOを退き副会長へ) |
| CEO | Albinder Singh Dhindsa(2026年2月1日付。Blinkit出身) |
| 売上高 | ₹54,364 crore(FY2026=2026年3月期/約9,460億円)。FY2025は₹20,243 crore |
| 上場 | BSE/NSE上場 |
| 主要ブランド | Zomato(料理の配達)、Blinkit(10分配達)、Hyperpure(飲食店向け食材卸)、District(外出体験) |
創業から18年グループCEOを務めたDeepinder Goyal氏が退き、2026年2月1日付でBlinkitを率いていたAlbinder Singh Dhindsa氏がCEOに就いた。Goyal氏は副会長として残る(株主承認が前提)。クイックコマースの責任者が全社の長になったことは、会社の重心がどこに移ったかをそのまま示している。
FY2026の連結売上は₹54,364 croreで前年の₹20,243 croreから大きく伸びたが、これはBlinkitを2026年3月期第1四半期から在庫を自社で持つ方式に切り替えたためで、商品代金が売上に計上されるようになった影響が大きい。前年との単純比較には適さない。
4ブランドのうち、日本の食品会社にとって直接の接点になるのはHyperpureである。これは飲食店に食材を卸す事業で、野菜、肉、乳製品、調味料、包装資材までを一括で配送する。インドの飲食店は伝統的に市場で個別に仕入れてきたが、チェーン化が進むほど一括仕入れの需要が生まれる。
FY2026のEBITは₹16 croreと黒字に転じた(FY2025は△₹43 crore)。四半期で見ると、2026年1〜3月期の飲食店向け供給の売上は、条件を揃えた比較で前年同期比37%増だった。一方、報告ベースの同四半期の売上は₹978 croreで前年同期から47%減っている。Blinkitが在庫を自社で持つ方式へ移ったことで、それまでHyperpureに計上されていた売上の一部がクイックコマース側へ移ったためである。2026年には対象を大手だけでなく小規模の飲食店にも広げている。
インドの外食向けに業務用の食材を売りたい場合、店を一軒ずつ回るのではなく、ここに載せるという選択肢がある。ただし現時点では生鮮と汎用品が中心で、輸入の加工食材がどこまで扱われるかは確認が要る。
インドで外食をやるならZomato、消費財を売るならBlinkit、業務用食材を売るならHyperpure。1つのグループが3つの入り口を持っているため、どの事業で組むかによって交渉の相手も条件も変わる。
また、同じグループが飲食店の配達手数料と食材の卸をどちらも握っている点は、取引する側として意識しておくべき構図である。