Paper Boatは、インドの家庭でつくられてきた飲み物をそのままの名前でパックに詰めたブランドである。2026年3月期は売上を伸ばしながら、純利益がほぼ消えた。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 運営法人 | Hector Beverages Private Limited(2009年設立) |
| 本社 | ベンガルール(カルナータカ州) |
| 創業者 | Neeraj Kakkar、Neeraj Biyani、Suhas Misra、James Nuttall(MisraとNuttallはそれぞれ2014年・2015年に離脱) |
| 売上高(営業収益) | ₹760 crore(FY2026=2026年3月期/前期₹668 croreから13.8%増) |
| 純利益 | ₹2 crore(前期₹46 croreから96%減) |
| 工場 | マネサール(グルガオン、2010年稼働)、マイソール(カルナータカ州、2014年稼働) |
| 主な出資者 | Catamaran Ventures、Peak XV Partners、Footprint Ventures |
| 上場 | 非上場 |
2026年3月期は、仕入れて売る商品(traded goods)の売上が30.2%増の₹574 croreとなり、営業収益の75%を占めた。一方で自社製造品は18.6%減の₹184 crore。チッキ(ナッツ菓子)、ゴルガッパ、アームパパド、ナッツ・シード類といった食品カテゴリーを広げた結果、自社の飲料製造からは比重が移っている。
ブランドを持つ側が製造を外に出す流れは、OEMの引き合いが生まれる場所でもある。Paper Boatは工場を2つ持ちながら、伸びている品目のほうは外部調達で賄っている。日本の食品メーカーから見ると、インドで棚を持つブランドが製造先を探している構図にあたる。
営業収益は13.8%伸びたが、EBITDAは₹41.4 croreと39.7%減り、利益率は10.3%から5.4%へ落ちた。純利益は₹2 croreで前期の₹46 croreから96%減である。
広告宣伝費が55.6%増の₹28 crore、販売・物流費が15.5%増の₹67 croreと、売るための費用が先に膨らんだ。総費用は22%増の₹776 crore。手元資金は29%減って₹101 croreになっている。
Aam Panna、Jaljeera、Aamras、Thandai、Kokum、Neer More。いずれもインドの家庭でつくられてきた飲み物で、Paper Boatはその名前を変えずにパックへ移した。新しいカテゴリーを立ち上げるのではなく、誰もが味を知っているものを工業製品にする形である。
味の説明が不要な商品は、広告費を抑えられるはずだった。実際には棚を取るための販促が重くなっており、名前の知名度だけでは売り場が保てないことが2026年3月期の数字に出ている。