AgroStarは、農家向けに種子・肥料・農薬をアプリと電話で販売し、写真を送ると作物の病害を診断できる仕組みを組み合わせた事業者である。2013年にプネーで始まった。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 正式名称 | Ulink Agritech Private Limited(ブランド名 AgroStar) |
| 設立年 | 2013年 |
| 本社 | プネー(マハラシュトラ州) |
| 共同創業者 | Shardul Sheth、Sitanshu Sheth |
| 売上高 | ₹850 crore超(FY2025=2025年3月期)。FY2024は₹761.5 crore |
| 従業員数 | 約3,040人 |
| 累計調達額 | 約2億1,820万ドル(9ラウンド。直近は2025年11月) |
| 上場 | 非上場 |
農家がスマートフォンで作物の写真を送ると病害虫を判定し、必要な薬剤をそのまま注文できる形にしている。診断だけのサービスでも、販売だけのECでもない。
インドの小規模農家は、何が起きているか分からないまま資材店に行き、店主の言うとおりに買うことが多い。店主は在庫のあるものを勧めるため、必要のない薬を買わされることもある。写真から判定して必要なものだけを出すという形は、その構造を変える提案にあたる。
アプリを使わない層に向けては電話注文も残しており、実店舗のフランチャイズ網も持つ。スマートフォンの普及率が地域によって大きく違うため、経路を複数持つ必要がある。
FY2025(2025年3月期)の売上は₹850 croreを超え、赤字も縮小したと報じられている(FY2024は₹761.5 crore)。2025年11月に資金調達を実施し、累計調達額は約2億1,820万ドルになった。従業員は約3,040人。
従業員数が3,000人を超えるのは、現場に人を置く必要があるからである。農村部では対面の説明が販売を左右し、オンラインだけでは完結しない。
日本の農業資材・農機メーカーがインドの小規模農家に届くルートは限られる。商社や現地代理店を通す方法が一般的だが、末端の農家まで届いているかは見えにくい。AgroStarのような農家向けの販売網は、資材そのものを売る相手としても、栽培方法を指定した契約栽培の窓口としても使える。
後者は、日本向けに農産物を調達する場合に効いてくる。残留農薬の基準を満たすには、使う薬剤と時期を指定する必要があり、それを個々の農家に伝える経路が要る。すでに農家とつながっている事業者を通すのが現実的である。