Westlife Foodworldは、マクドナルドの西インドと南インドにおけるマスターフランチャイジーである。牛肉も豚肉も出さないという前提で、看板商品から組み直した会社にあたる。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 正式名称 | Westlife Foodworld Limited |
| 本社 | ムンバイ(マハラシュトラ州) |
| 運営 | 子会社 Hardcastle Restaurants Pvt Ltd |
| 連結売上高 | ₹2,626 crore(FY2026=2026年3月期/約457億円)。FY2025は₹2,491 crore |
| 店舗数 | 482店(2026年4〜6月期時点) |
| 担当地域 | 西インド・南インド |
| 上場 | BSE/NSE上場 |
牛はヒンドゥー教で神聖とされ、多くの州で食肉処理が法律で制限されている。豚はイスラム教徒が食べない。マクドナルドの世界的な看板であるビッグマックは、インドではそのまま出せない。
Westlifeは鶏肉とベジタリアン向けの商品で品揃えを組み直した。じゃがいもとスパイスのパティを挟んだアルー・ティッキ・バーガーは、屋台の定番であるアルー・ティッキ(じゃがいものカツ)をバンズに載せた商品で、現地の味覚から逆算されている。ビッグマックの代わりに置かれているのはチキン・マハラジャ・マックで、これはインド向けに新しく作られた商品である。ベジタリアン版も用意されている。
厨房の作り分けも徹底している。ベジタリアン向けの商品とそれ以外で調理器具と動線を分けており、これは宗教上の要請に応えるための設備投資にあたる。
1995年にマクドナルド本社との合弁として始まり、2011年に本社が50%の持分を売却して以降は単独のフランチャイジーになった。インドの北・東はかつてConnaught Plaza Restaurantsが担当していたが、2019年にマクドナルド本社が同社を完全取得したため、現在Westlifeは第三者としては唯一のマスターフランチャイジーである。
FY2026(2026年3月期)の連結売上は₹2,626 croreで、FY2025の₹2,491 croreから増えた。2026年4〜6月期時点の店舗数は482店。インド全体で見れば、マクドナルドの店舗数はドミノ・ピザの2,455店に遠く及ばない。
日本の外食がインドに入るとき、まず問われるのは「看板商品を出せるか」である。牛肉、豚肉、出汁に使う動物性の原料、酒のいずれかが柱になっている業態は、そのままでは成立しない。Westlifeの例は、世界最大級のブランドでもメニューの大部分を作り替えたという事実を示している。
あわせて、ベジタリアン対応は「肉を抜く」ことではない。調理器具、保管、揚げ油、従業員の動線まで分けることが求められる。店舗設計の段階から費用として見込む必要がある。