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Westlife Foodworld|牛も豚も出さないマクドナルドの西・南インド

2026.09.19

この記事の要約
Westlife Foodworldはマクドナルドの西インド・南インドにおけるマスターフランチャイジーで、子会社Hardcastle Restaurantsが店舗を運営する。1995年にマクドナルドとの合弁として始まり、2011年に本社が持分を売却して単独運営になった。北・東を担当していたConnaught Plazaは2019年にマクドナルド本社が完全取得したため、現在は第三者として唯一のマスターフランチャイジーである。FY2026(2026年3月期)の連結売上は₹2,626 crore(1 crore=1,000万ルピー)、店舗数は482店(2026年4〜6月期時点)。牛肉も豚肉も使わず、アルー・ティッキ・バーガーなど現地の味覚から逆算した商品で品揃えを組み直し、ベジタリアン向けは調理器具と動線も分けている。
本記事は2026年9月19日時点で確認できた各社の開示・報道をもとに作成しています。本文の金額はインドの一般的な表記に合わせ、₹1 crore=1,000万ルピーで記載し、円換算は1ルピー=1.7円台で計算した概算です。インド企業の店舗数・調達額・業績は短期間で変わるため、取引の判断にあたっては各社の公式発表など一次情報で最新の内容をご確認ください。

Westlife Foodworldは、マクドナルドの西インドと南インドにおけるマスターフランチャイジーである。牛肉も豚肉も出さないという前提で、看板商品から組み直した会社にあたる。

企業概要

項目 詳細
正式名称 Westlife Foodworld Limited
本社 ムンバイ(マハラシュトラ州)
運営 子会社 Hardcastle Restaurants Pvt Ltd
連結売上高 ₹2,626 crore(FY2026=2026年3月期/約457億円)。FY2025は₹2,491 crore
店舗数 482店(2026年4〜6月期時点)
担当地域 西インド・南インド
上場 BSE/NSE上場

看板商品を出せない市場でどう組み直したか

牛はヒンドゥー教で神聖とされ、多くの州で食肉処理が法律で制限されている。豚はイスラム教徒が食べない。マクドナルドの世界的な看板であるビッグマックは、インドではそのまま出せない。

Westlifeは鶏肉とベジタリアン向けの商品で品揃えを組み直した。じゃがいもとスパイスのパティを挟んだアルー・ティッキ・バーガーは、屋台の定番であるアルー・ティッキ(じゃがいものカツ)をバンズに載せた商品で、現地の味覚から逆算されている。ビッグマックの代わりに置かれているのはチキン・マハラジャ・マックで、これはインド向けに新しく作られた商品である。ベジタリアン版も用意されている。

厨房の作り分けも徹底している。ベジタリアン向けの商品とそれ以外で調理器具と動線を分けており、これは宗教上の要請に応えるための設備投資にあたる。

マクドナルド本体との距離

1995年にマクドナルド本社との合弁として始まり、2011年に本社が50%の持分を売却して以降は単独のフランチャイジーになった。インドの北・東はかつてConnaught Plaza Restaurantsが担当していたが、2019年にマクドナルド本社が同社を完全取得したため、現在Westlifeは第三者としては唯一のマスターフランチャイジーである。

FY2026(2026年3月期)の連結売上は₹2,626 croreで、FY2025の₹2,491 croreから増えた。2026年4〜6月期時点の店舗数は482店。インド全体で見れば、マクドナルドの店舗数はドミノ・ピザの2,455店に遠く及ばない。

日本企業から見たポイント

日本の外食がインドに入るとき、まず問われるのは「看板商品を出せるか」である。牛肉、豚肉、出汁に使う動物性の原料、酒のいずれかが柱になっている業態は、そのままでは成立しない。Westlifeの例は、世界最大級のブランドでもメニューの大部分を作り替えたという事実を示している。

あわせて、ベジタリアン対応は「肉を抜く」ことではない。調理器具、保管、揚げ油、従業員の動線まで分けることが求められる。店舗設計の段階から費用として見込む必要がある。

参考情報

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