BIRA 91は、2015年の発売でインドにクラフトビールの棚をつくったブランドである。2025年以降は資金繰りが悪化して生産が止まり、2026年9月時点では債権者との調停が続いている。筆頭株主は日本のキリンホールディングスで、同社は持分の売却交渉に入ったと報じられている。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 設立年 | 2015年 |
| 本社 | デリー |
| 創業者 | Ankur Jain(2026年7月に取締役を退任・保有株17.8%を放棄) |
| 売上高 | ₹638 crore(FY2024=2024年3月期/約110億円。前年比22%減)。純損失は₹748 crore |
| 従業員数 | 非公表 |
| 上場 | 非上場(IPO計画は中断) |
| 主要投資家 | キリンホールディングス(2025年6月時点で20.1%の筆頭株主)、Peak XV Partners、Sofina、Anicut Capital |
2025年7月以降、複数州での酒類免許の再取得手続きが滞ったことなどから生産が停止し、2026年9月時点でも再開していない。FY2024(2024年3月期)の売上は前年比22%減の₹638 crore、純損失は₹748 croreで、負債は₹1,000 crore規模に膨らんだ。2026年7月には創業者のAnkur Jain氏が取締役を退任し、保有していた17.8%の株式を手放している。この持分はAnicut Capitalが取得した。
再建は決着していない。2026年9月15日、NCLT(国家会社法審判所)デリーはB9 Beveragesと債権者を調停に付し、資産の処分を禁じる命令を出した。Unity Small Finance Bankへの₹19.04 croreの債務を₹3 croreで和解する案に債権者が反発し、手続きの引き延ばしや資産の流出を懸念する意見が出ている。ガラス瓶メーカーのHNGILも未払い₹11.77 croreを理由に破産通知を出した。出資に応じる用意があるとされる投資家は現れているが、増資は計画の段階にとどまる。IPO計画も中断している。
日本企業から見ると、キリンホールディングスの立ち位置が重い。同社は2025年6月時点で20.1%を握る筆頭株主で、創業者のAnkur Jain氏(17.8%)を上回っていた。キリンは2025年2月に出資分と債権の評価損を計上し、その後はJain氏と持分売却の交渉を続けていると報じられているが、2026年9月時点で最終合意は公表されていない。海外ブランドへの少数出資が、現地の資金繰り悪化でどう動かなくなるかという実例にあたる。