Chai Sutta Barは、チャイをクルハド(素焼きのカップ)で出すチェーンである。外部資金をまったく入れず、フランチャイズだけで同社公表650店超まで広げた。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 正式名称 | Chai Sutta Bar(CSB) |
| 設立年 | 2016年6月 |
| 本社 | インドール(マディヤプラデーシュ州) |
| 創業者 | Anubhav Dubey、Anand Nayak(のちにRahul Patidarが参画) |
| 初期投資 | ₹3 lakh(30万ルピー/約51万円) |
| 店舗数 | 同社公表で650店超(ネパール・UAE・カナダを含む) |
| 資金調達 | なし(ブートストラップ) |
クルハドは、使い捨ての素焼きの器である。インドの鉄道駅などで昔から使われてきたもので、飲み終えたら割って土に還す。紙コップやプラスチックより原価は高いが、土の香りがチャイに移るため味が変わる。
Chai Sutta Barはこれを全店で使った。写真に撮ったときに他店と見分けがつき、SNSで拡散しやすい。広告費をかけずに認知を広げる手段として機能した。環境配慮の文脈でも説明できる。
Anubhav DubeyとAnand Nayakは2016年、₹3 lakhの初期投資でインドールに1号店を開いた。女子寮の向かいという立地を選び、若者が滞在する場として設計している。
同社はFOFO(Franchise Owned, Franchise Operated)で店舗を増やしてきた。店舗の投資も運営も加盟店が持ち、本部は看板と仕入れと運営の型を提供する。本部側の資金負担が小さいため、外部から資金を入れずに店舗数を増やせる。
この形が成立するのは、1店あたりの初期投資が小さいからである。チャイの店は厨房設備が簡素で、席数も少なくてよい。加盟店側が自己資金で出せる金額に収まる。
同社はネパール・UAE・カナダを含めて650店を超えるとしている。ただし店舗数はいずれも同社の公表値で、第三者による確認はない。フランチャイズ主体のチェーンでは開店と閉店が同時に起きるため、公表値と実数に差が出ることがある。
インドで小さな店舗を数多く出す業態を考えるなら、この会社の作り方をそのまま追える。重要なのは1店あたりの投資額を、加盟店が自己資金で出せる水準に抑えることである。日本のチェーンはこの金額が大きくなりがちで、そのままインドに持ち込むと加盟希望者が集まらない。
主力はクルハドで出すチャイ各種で、マサラチャイ、カルダモンチャイ、ジンジャーチャイのほかチョコレートチャイなどもそろえる。チャイ以外にマギー(即席麺)、サンドイッチ、スナック類を置き、若者が長く座れる店として組み立てている。