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Country Delight|翌朝の配達数が決まっている生鮮D2C

2026.03.26

この記事の要約
Country Delight(運営:Beejapuri Dairy Private Limited)は2015年グルガオン創業のD2C乳製品・生鮮ブランド。共同創業者はChakradhar GadeとNitin Kaushal。前日までの注文で翌朝の配達を組むため、生鮮品でも作りすぎが起きにくい。契約農家の生乳を24時間以内に届け、「混ぜ物をしない」ことを訴求の中心に置く。牛乳から野菜、果物、粉類へ品目を広げている。FY2024(2024年3月期)の売上は₹1,380 crore(1 crore=1,000万ルピー)で前年比46%増と報じられた(Inc42集計のFY2023は₹800.8 crore・純損失₹249 croreで、集計範囲が異なる)。従業員は約2,160人、累計調達額は約2億1,043万ドル。2026年9月時点で2億〜3億ドル規模のIPOを準備していると報じられている。
本記事は2026年9月19日時点で確認できた各社の開示・報道をもとに作成しています。本文の金額はインドの一般的な表記に合わせ、₹1 crore=1,000万ルピーで記載し、円換算は1ルピー=1.7円台で計算した概算です。インド企業の店舗数・調達額・業績は短期間で変わるため、取引の判断にあたっては各社の公式発表など一次情報で最新の内容をご確認ください。

Country Delightは、契約酪農家から集めた牛乳を朝までに各家庭へ届ける定期配達から始まったD2Cブランドである。いまは乳製品に加えて野菜、果物、粉類まで扱う。

企業概要

項目 詳細
正式名称 Beejapuri Dairy Private Limited(ブランド名 Country Delight)
設立年 2015年
本社 グルガオン(ハリヤナ州)
共同創業者 Chakradhar Gade、Nitin Kaushal
売上高 ₹1,380 crore(FY2024=2024年3月期)。前年比46%増と報じられた。Inc42集計のFY2023は₹800.8 crore(純損失₹249 crore)で、この2つを並べると伸び率は合わない
従業員数 約2,160人
累計調達額 約2億1,043万ドル(13ラウンド。直近は2025年3月のシリーズE)
上場 非上場

定期購入だから翌日の必要量が読める

Country Delightは前日までの注文をもとに、翌朝の配達を組む。つまり工場を出る前に何本必要かが分かっている。生鮮品で最も大きな損失は売れ残りの廃棄だが、この仕組みなら作りすぎが起きにくい。

逆に言えば、思いつきで買う客は取れない。売上を伸ばすには定期購入の世帯数を増やすしかなく、1世帯あたりの品目を増やす方向に広げることになる。牛乳から始めて野菜、果物、粉類へ品目を足しているのはこのためである。

FY2024(2024年3月期)の売上は₹1,380 croreで、前年比46%増と報じられた。ただしInc42集計のFY2023は売上₹800.8 crore・純損失₹249 croreで、この2つを並べると伸び率が合わない。集計の範囲が違うため、どちらか一方だけを見るほうがよい。

「混ぜ物をしない」という訴求

インドでは牛乳への加水や脂肪分の調整が長く問題になってきた。Country Delightは契約農家から集めた生乳を24時間以内に届けるとし、混ぜ物をしないことを前面に出している。

この訴求が成立するのは、消費者が既存の牛乳を疑っているからである。品質そのものより、疑いを解く仕組みを売っている面がある。

日本企業から見たポイント

定期配達という売り方は、日本の宅配牛乳やヨーグルトの事業者にとってなじみがある。ただしインドでは冷蔵設備を持たない家庭も多く、朝に届けてその日のうちに使い切らせる設計になっている点が違う。日本の宅配は冷蔵庫に入れて数日もたせる前提で組まれており、賞味期限も容器も変わってくる。

インドでD2Cの生鮮を手がけるなら、この仕組みは見ておける。ただし配達員を自前で抱える必要がある。同社の従業員約2,160人という規模は、その負担を示している。

同社は2026年9月時点で、2億〜3億ドル規模のIPOを準備していると報じられている。新株発行と既存投資家の売り出しを組み合わせる形で、SEBIへの提出前に価格の目安をつくるためのプレIPOラウンドも検討しているという。2026年5月にはAlteria Capitalから₹65 croreの融資を受けた。2024年末からはグルガオンで10〜15分配達の試験も始めている。

参考情報

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