ベトナムZ世代が変える食の嗜好2025|市場トレンドと日系企業のチャンス

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ベトナムZ世代の食の消費行動

ベトナムの人口約1億人のうち、Z世代(1997〜2012年生まれ)は約25%を占め、国の消費市場を急速に変革しています。食のトレンドにおいても、この世代の嗜好が市場の方向性を決定づけています。

Z世代の食に対する姿勢は上の世代と大きく異なります。量よりも質・体験を重視し、メインの食事よりもスナッキング(間食)を好む傾向があります。調査によると、25%がファストフード、18%がロードサイド飲食店、17%がコンビニエンスストアを利用しています(出典:VIR)。

2025年の主要食トレンド

カフェ文化の進化

ベトナムのカフェ文化は、Z世代の嗜好に合わせて急速に進化しています。前世代がコーヒーやアルコールを好んだのに対し、Z世代はバブルティー(タピオカミルクティー)やフルーツティーを好む傾向があります。カフェは飲食の場というよりも、パーソナライズされた体験、アーティザナル(職人的)な飲料、ライフスタイル消費の場として機能しています。

ノンデイリーミルク(オーツミルク、アーモンドミルク)や植物性代替品を取り入れたメニュー、テック対応の注文システムを備えたInstagram映えする空間が求められています。

健康志向とベジタリアンブーム

若者の間でベジタリアン・ヴィーガン食への関心が急上昇しており、ベジタリアンレストランにはZ世代の客が増加しています。ベトナムの消費者の肉代替食品の購入率はグローバル平均を上回っており、タンパク質、食物繊維、天然素材を意識した食品選択が主流です(出典:Innova Market Insights)。

ローカルフードへの回帰

2025年のベトナム消費者は、ローカル産・環境配慮・社会的倫理性を重視した製品への明確なシフトを見せています。国産品への誇り、環境意識の向上、品質認識の変化が複合的に作用し、「地元の食材を使った新しい食体験」への需要が高まっています(出典:Invest Vietnam)。

フードデリバリーの日常化

デリバリーはZ世代にとって日常的な食事手段です。ShopeeFood(56%シェア)が16〜24歳に人気で、Z世代のフードデリバリーアプリ利用率は極めて高いです。

Z世代が好むフードカテゴリ

ストリートフードの高級化

伝統的なベトナムのストリートフード(バインミー、フォー、ブンチャー等)をモダンにアレンジした「アップグレードストリートフード」が人気です。洗練された店舗デザインと伝統的な味の組み合わせが支持されています。

国際フードの現地化

日本食、韓国料理、タイ料理などのアジアフードが人気ですが、ベトナム人の口に合うようにローカライズされたメニューが最も支持されています。日本ブランドの食品は品質イメージが高く、プレミアムセグメントでのポジショニングが有効です。

機能性スナック

タンパク質強化スナック、プロバイオティクスドリンク、エナジーバーなどの機能性スナックの需要が増加しています。オン・ザ・ゴー(移動中に食べられる)形態の製品が特に好まれます。

日系食品企業の対応策

SNSファーストのマーケティング

SNSマーケティングはZ世代へのリーチに不可欠です。特にTikTokでのショートムービー、フードレビュー、レシピ動画が効果的です。不正直・非倫理的と見なされたブランドをボイコットする傾向があるため、透明性と誠実さが求められます。

パーソナライゼーションとカスタマイズ

Z世代は自分だけの体験を求めます。トッピング選択、辛さのカスタマイズ、季節限定メニューなど、パーソナライゼーションの要素を取り入れた商品設計が重要です。

サステナビリティの訴求

環境に配慮したパッケージ、フードロス削減の取り組み、エシカルな調達をブランドストーリーとして発信することで、Z世代の支持を獲得できます。食品Eコマースでの販売においても、サステナビリティへの取り組みが差別化要因になります。

まとめ

ベトナムのZ世代は、健康・サステナビリティ・体験を重視する新しい消費者層です。日系食品企業はこの世代の価値観に寄り添いながら、日本の品質と安全性をデジタルチャネルで効果的に訴求する戦略が求められます。

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この記事を書いた人

株式会社 SoJapanのアバター 株式会社 SoJapan 代表取締役

大手総合商社にて約8年間、グループ子会社の経営改革や出資先スタートアップとのJV設立を担当。その後インド駐在として、日系大手飲食チェーンのインド展開に従事し、現地に合わせたメニュー開発やマーケティングを推進。

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