インド現地法人設立を検討する企業が増加中
人口約14億人を抱え、経済成長が著しいインド市場。2025年現在、多くの日本企業がこの巨大市場への進出を検討しています。
インドは今後さらなる市場拡大が期待される新興国であり、ビジネスチャンスに溢れています。しかし、現地法人設立にあたって最初に気になるのが「費用」ではないでしょうか。
「インド進出にかかる費用はいくら必要なの?」「日本と比べて高いの?安いの?」「思わぬ出費が発生するリスクはある?」
このような疑問を持つ経営者や海外事業担当者は少なくありません。2025年に入ってからインド進出を検討する企業が急増していますが、事前に知っておくべき費用の落とし穴も存在します。

インド法人設立の基本費用構造
インド現地法人を設立する際の費用は、大きく分けて「登記関連費用」「専門家費用」「資本金」の3つに分類できます。
まず押さえておきたいのは、インド法人設立の総額費用は一般的に200万円から300万円程度と言われていることです。ただし、この金額は進出形態や規模、地域によって大きく変動する可能性があります。
日本での法人設立と比較すると、手続きの複雑さや必要書類の多さから、専門家への依頼が必須となるケースがほとんど。そのため、外部委託費用が総額の大きな部分を占めることになります。
登記関連費用の内訳
インドでの法人登記に必要な政府手数料や印紙税などの公的費用は、比較的リーズナブルです。
例えば、商号名の事前承認申請や会社登記申請、GST(物品サービス税)登録などの基本的な手続きにかかる政府手数料は、合計で約5万円程度です。
しかし注意したいのは、2025年現在、インドでは希望どおりに会社名の事前承認が取れないケースが多発しています。承認が降りない典型的なパターンとしては、政府機関を想起させるワードや国名、一般的な用語で構成される会社名が挙げられます。
「National」「Central」「Bureau」といった言葉は政府機関を想起させるためNGとなる可能性が高いのです。このような場合、何度も申請をやり直す必要があり、その分の追加費用が発生することもあります。

専門家費用が総額の大部分を占める
インド法人設立において、最も大きな費用となるのが専門家への報酬です。
日本国内での法人設立は、近年オンラインサービスの普及により自力での設立が簡単になっています。しかしインドでは、同様のサービスはまだ一般的ではありません。
そのため、現状ではインドでの法人設立には、外部の専門家である士業やコンサル会社のサポートが不可欠と言えるでしょう。
専門家費用の相場は依頼先によって大きく異なりますが、一般的には以下のような選択肢があります:
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日本のインド専門コンサルタント:150万円〜250万円
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インド現地の法律事務所:80万円〜150万円
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インド現地のビジネスサポート会社:50万円〜100万円
日本企業がインド法人を設立する場合、言語の壁や現地事情の不案内さから、日本語対応可能なコンサルタントに依頼するケースが多く、その分費用は高くなる傾向があります。
あなたはどのような方法で進めますか?
結局のところ、インド法人設立は「誰に依頼するか」で費用が大きく変わってくるのです。
英語力や現地のコネクションがある場合は、それらを活用して日本企業の設立支援経験がある専門家やエージェントに直接依頼することで、コストを抑えることも可能です。
資本金と実務的な費用
インド法人設立において、資本金の最低額は法律上特に定められていません。しかし実務上は、会社の信用力や事業規模を考慮して、一般的に50万ルピー(約100万円)程度が目安となっています。
資本金は厳密には「費用」ではなく会社の資産となりますが、法人設立時に準備すべき資金として計画に含める必要があります。
その他の実務的費用
法人設立後、実際に事業を開始するまでには以下のような費用も発生します:
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銀行口座開設費用:1万円〜3万円
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会計ソフトウェア導入費:5万円〜20万円
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社印作成費:1万円〜3万円
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事務所賃貸保証金:3ヶ月〜6ヶ月分
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各種許認可申請費用:業種により異なる
特に事務所の賃貸保証金は、インドでは日本より高額な傾向があり、場所によっては家賃の6ヶ月分以上を要求されることもあります。

ある日系企業のインド進出担当者は、「事前に調査していた費用に加えて、現地での予想外の手続きや追加申請で約50万円ほど余分にかかった」と話します。
このような予期せぬ出費に備えて、当初の見積もりに20〜30%程度の予備費を上乗せしておくことをお勧めします。
州によって異なる費用体系
インドは連邦制国家であり、28の州と8つの連邦直轄地から成り立っています。法人設立の基本的な手続きは全国共通ですが、州ごとに異なる規制や費用が存在します。
例えば、ハリヤナ州とマハーラーシュトラ州では、同じ規模の会社を設立する場合でも、州税や地方手数料に違いがあり、総額で10〜15%程度の費用差が生じることがあります。
主要州の費用比較
2025年現在の主要州における法人設立費用の目安(専門家費用を含む総額)は以下の通りです:
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デリー首都圏:200万円〜280万円
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マハーラーシュトラ州(ムンバイ):220万円〜300万円
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カルナータカ州(ベンガルール):190万円〜270万円
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タミル・ナドゥ州(チェンナイ):180万円〜260万円
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ハリヤナ州(グルガオン):190万円〜280万円
ムンバイやデリーといった大都市圏では、専門家の報酬が高い傾向にあります。一方、チェンナイなど南部の都市では、比較的コストを抑えられる可能性があります。
最近では、住友重機械工業がカルナータカ州ベンガルールに新法人を設立するなど、南部地域への日系企業の進出も増えています。

2025年最新!費用を抑えるためのポイント
インド法人設立費用を効率的に管理するためのポイントをご紹介します。
1. 事前準備を徹底する
商号名の候補を複数用意しておくことで、承認が得られなかった場合の再申請コストを削減できます。
事業内容を総称する単語(Manufacturing、Consulting、IT Solutionなど)を含めた会社名を検討することで、承認を得やすくなります。
2. 適切な専門家の選定
複数の専門家から見積もりを取り、サービス内容を比較検討しましょう。最も安いだけでなく、日本企業の支援実績や現地ネットワークの充実度も重要な判断基準です。
3. 段階的な進出計画
いきなり大規模な現地法人を設立するのではなく、駐在員事務所からスタートして段階的に拡大する方法も検討価値があります。初期投資を抑えつつ、市場調査や人脈構築を進められます。
4. 政府インセンティブの活用
インド政府は外資誘致のためのインセンティブ制度を設けています。業種や地域によっては税制優遇や補助金が適用される可能性があるため、事前に調査しておくことをお勧めします。
インド電子・情報技術省が2025年に発表した電子部品製造優遇スキームなど、最新の支援制度も随時確認しましょう。
まとめ:インド法人設立費用の全体像
インド現地法人設立にかかる費用は、登記関連費用、専門家費用、資本金を合わせて、一般的に200万円〜300万円程度が目安となります。
最も大きな割合を占めるのは専門家費用であり、誰に依頼するかによって総額が大きく変わってきます。また、州による違いや予期せぬ追加費用にも注意が必要です。
2025年現在、インドは14億人の巨大市場として日本企業にとって魅力的な進出先であり続けています。費用面での課題はありますが、事前の十分な準備と適切なパートナー選びによって、効率的な法人設立が可能です。
インド進出を成功させるためには、費用だけでなく現地の商習慣や法規制への理解も欠かせません。専門家のサポートを受けながら、計画的に進めていくことをお勧めします。
インド市場への進出をお考えの方は、ぜひ専門的なサポートを受けながら、この巨大市場でのビジネスチャンスを掴んでください。詳細については、インド進出支援サービスまでお問い合わせください。