三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)と三井住友銀行(SMBC)が、インド・カルナータカ州で建設中の100MW規模の風力発電プロジェクト「Bijapur Wind」に対して合計47億8,000万ペソ(約126億円相当)の融資を実行した。日本の2大メガバンクがインドの再生可能エネルギー市場へ本格参入する動きが鮮明になってきた。
何が起きているのか
2026年3月26日、MUFGとSMBCはフィリピンの再生エネルギー企業ACEN Corporation のインド子会社が進めるカルナータカ州Bijapur地区の100MW風力発電プロジェクトへの融資を発表した。融資総額は約47億8,000万ペソ(約126億円)。インドは2030年までに再生可能エネルギー500GW達成を国家目標として掲げており、風力・太陽光の大規模開発プロジェクトが全国各地で進んでいる。現在インドに拠点を持つ日系企業は1,434社(2024年10月時点)に達しており、累計投資額は5兆円を超えている。
なぜこれが注目に値するのか
日系メガバンクのインド再生エネルギー融資は、単なる金融支援にとどまらず、後続の日系企業にとって「インド参入の安全弁」としての役割を果たす。プロジェクトファイナンスの実績を積んだ日本の銀行が現地に根付くことで、設備メーカー・EPC企業・運営管理会社など関連産業全体の参入障壁が下がる。また日印両国が推進する「日印ビジョン for Next Decade」の枠組みのもと、エネルギー分野での官民連携がさらに強化されることが期待されており、今後も同様の案件が増加する見通しだ。
日系企業が学べること
①SECI(Solar Energy Corporation of India)やNTPCが公表するインドの再生エネルギー入札情報を定期的にウォッチし、参入タイミングを逃さない。②MUFGやSMBCはインドインフラ案件向けプロジェクトファイナンスに積極的であり、事業計画段階から金融機関と連携することで資金調達の見通しを立てやすい。③風力・太陽光の部品・制御システムを手がける日系メーカーは、インド現地パートナーとの合弁設立を検討する絶好のタイミングだ。