Papa John’s、ギーロースト・ピザでインド再上陸——バンガロール4店舗から650店体制へ

米ピザチェーンPapa John’sが、バンガロール市内4店舗でインド市場に再参入した。2017年の撤退から約8年ぶりの復帰となる。メニューの約3分の2をギーローストピザやタンドリーソースベースなどインド専用メニューに改変し、10年で650店の出店を計画している。

目次

再上陸の全容——バンガロール4店舗から始動

Papa John’sのインド再展開は、UAE拠点のPJP Investments Groupからマスターフランチャイズ権を取得したPulsar Capitalが主導する。同社のマネージングパートナーVish NarainがPapa John’s Pizza India取締役に就任した。

最初の4店舗はバンガロール市内に集中して出店。南インドの食文化に合わせたメニュー開発を現地で検証し、段階的に他都市へ展開する戦略だ。

メニュー戦略——3分の2をインド専用に

メニューは3分割構成を採用している。3分の1がグローバルのベストセラーピザ、3分の1がインド向けベジタリアンピザ、残り3分の1が現地の味覚をターゲットにした創作メニューだ。

メニュー構成 比率 具体例
グローバルベストセラー 1/3 ペパロニ、チーズピザ等
インド向けベジタリアン 1/3 パニールピザ、野菜トッピング各種
現地創作メニュー 1/3 ギーローストピザ、タンドリーソースベース

看板メニューの「ギーローストピザ」は南インドの伝統料理ギーローストにインスパイアされたもの。スロー焙煎したスパイスとギーの風味を組み合わせ、チキンとパニールの2種類を展開する。

背景——競合がひしめくインドピザ市場

インドのピザ市場はすでに大手が確固たるポジションを築いている。

ブランド インド店舗数 ローカライズ事例
Domino’s 2,200店超 チキンティッカピザ
Pizza Hut + Sapphire Foods 950店(合算) パニールマカニピザ
Papa John’s(新規) 4店 ギーローストピザ

Pulsar CapitalのVish Narainは「インドのピザカテゴリーはまだ浸透度が低く、飽和には程遠い」と市場のポテンシャルを強調している。KFCのパニールジンガーバーガー、Subwayのポテトパティサンドなど、外食チェーンのインド向けメニュー改変は業界の標準手法となっている。

業界の反応——「撤退組の再参入」は成功するか

Papa John’s本体のQ1決算では、北米の既存店売上高が前年比2.7%減だった一方、海外事業は3%増。総売上高は前年比1%増の5.18億ドルだ。

インド市場への再参入は、北米の成長鈍化を新興市場でカバーする狙いが透ける。ただし、過去に撤退した市場への再参入はブランド信頼の再構築が課題となる。

フランチャイズ業界では「2回目の参入で成功するには、前回の失敗要因を明確にした上での差別化が不可欠」との見方が主流だ。

日本企業・進出検討者への示唆

Papa John’sの再参入戦略は、インド進出を検討する日本の外食・食品企業にとって3つの教訓を提供する。

第一に、メニューの3分の2を現地化するという大胆なローカライズ比率。第二に、南インドの食文化に根ざした看板商品の開発。第三に、UAE系フランチャイジーを起用したリスク分散モデルだ。

今後の展開

項目 詳細
現在の店舗数 4店舗(バンガロール)
目標店舗数 650店(10年計画)
マスターフランチャイジー Pulsar Capital(PJP Investments Groupから取得)
メニュー現地化比率 約66%
看板メニュー ギーローストピザ(チキン / パニール)
次の展開都市 未発表(モハリにも出店済み)

まとめ

Papa John’sのインド再参入は、メニューの3分の2を現地専用に改変するという大胆なローカライズ戦略が特徴だ。2,200店超のDomino’sが圧倒的シェアを持つ市場で、ギーローストピザという独自の看板商品で差別化を図る。650店という野心的な目標の実現には、バンガロールでの初期検証結果が鍵を握る。

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引用元・参考

この記事を書いた人

大手総合商社にて約8年間、グループ子会社の経営改革や出資先スタートアップとのJV設立を担当。その後インド駐在として、日系大手飲食チェーンのインド展開に従事し、現地に合わせたメニュー開発やマーケティングを推進。

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