イオンモール、2026年にダナン・ハロン・タインホア・バクニンの4施設を一斉推進——ベトナム拡大戦略の全容

イオンモール・ベトナムは2026年、ダナン、ハロン(クアンニン省)、タインホア、バクニンの4施設を同時並行で建設・開業準備を進めている。既存8施設に加え、2026〜2027年で一気に4拠点を追加する計画だ。累計投資額は約15億ドルに達し、2030年までにモール数を現在の3倍に拡大する長期戦略が本格始動した。

目次

4施設の進捗一覧

施設名 所在地 投資額 規模 開業予定
イオンモール ダナン・タインケー ダナン市ディエンビエンフー通り 非公表(TTC Groupと共同) GFA 30,000m²超 2026年夏
イオンモール ハロン クアンニン省バイチャイ区 VND5.2兆(約312億円) 13ha・延床208,000m² 2026年11〜12月
イオンモール タインホア タインホア省 VND4.2兆(約252億円) 10.5ha 2026年Q4
イオンモール バクニン バクニン省タンティエン区 約1.49億ドル(約231億円) 7.7ha 2027年

ダナン・タインケー——中部ベトナム初のイオンモール

ダナン空港から車で約5分、ディエンビエンフー通り沿いに位置する本施設は、TTC Groupが開発する複合施設の商業棟をイオンモールが賃借する形態だ。四つ星ホテル、オフィス、マンションとの複合開発で、イオンモールは低層階を占有する。

テナントの約45%がダナン初進出ブランドとなる見込みで、UNIQLOが1,547平方メートルの店舗を出店することが確定している。ダナン市は人口300万人超、年間観光客870万人を抱え、中部ベトナムの消費拠点として急成長中だ。

ハロン——世界遺産観光地に年間1,000万人集客施設

クアンニン省ハロン市バイチャイ区の13ヘクタールに建設中のイオンモール ハロンは、VND5.2兆(約312億円)を投じたベトナム北部最大級の商業施設だ。延床面積20万8,000平方メートル、5階建てで、飲食・小売・キッズゾーン・シネコンを備える。

2025年2月に着工し、現在は5階中3階分の主要構造が完成。500〜600人の技術者・作業員が3交代制(週末含む)で工事を進めており、2026年11〜12月の開業を目指す。年間来場者1,000万人、常時雇用2,500人が見込まれている。

業界の反応

  • ダナン市当局は、イオンモールの進出を「中部ベトナムの商業インフラの格上げ」と位置づけ、周辺道路整備を優先的に進めている。
  • クアンニン省は、ハロン湾観光とイオンモールの相乗効果で「滞在型観光」への転換を狙う。日帰り客の消費額引き上げが課題だった。
  • 不動産デベロッパーは、イオンモール周辺の住宅・オフィス需要が「着工発表直後から動く」パターンに注目している。

日本企業への示唆

イオンモールの4施設同時推進は、日本のテナント企業にとって出店判断の好機だ。特にダナンはUNIQLOが先行出店を決めており、日本の飲食・アパレル・サービス業が後に続く余地がある。

ハロンとタインホアは観光・工業のハイブリッド都市で、テナント構成が都市型モールとは異なる。地元消費者と観光客の双方をターゲットにした商品・サービス設計が求められる。

イオンは2030年までにベトナムのモール数を現在の3倍に拡大する計画を掲げている。テナント参入を検討する日本企業は、イオンの出店ロードマップに合わせた中長期計画を策定すべきタイミングだ。

業界への波及——ベトナム「地方モール」時代の幕開け

イオンモールの4施設はすべて、ホーチミン市・ハノイ以外の地方都市に立地する。ベトナムの大型商業施設は長らく二大都市に集中していたが、2026年を境に地方展開が加速する。ロッテマート、Vincom(Vingroup系)、Central Retail(タイ系)も地方出店を強化しており、テナント誘致の競争が全国に広がっている。

実用情報

項目 内容
イオンモール・ベトナム既存数 8施設
累計投資額 約15億ドル(約2,325億円)
2030年目標 モール・店舗数を3倍に拡大
ダナン市人口 300万人超
ダナン年間観光客数 870万人超
ハロン年間来場見込み 1,000万人

まとめ

イオンモール・ベトナムの2026年4施設同時推進は、同社のベトナム戦略が「二大都市深耕」から「全国展開」へ転換したことを示す。ダナン(観光都市)、ハロン(世界遺産)、タインホア(中部工業都市)、バクニン(北部FDI集積地)と、それぞれ性格の異なる都市への出店は、日本企業のベトナム地方進出の判断材料として参照価値が高い。

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出典:AEONMALL VietnamQuang Ninh Online

この記事を書いた人

大手総合商社にて約8年間、グループ子会社の経営改革や出資先スタートアップとのJV設立を担当。その後インド駐在として、日系大手飲食チェーンのインド展開に従事し、現地に合わせたメニュー開発やマーケティングを推進。

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