インドに駐在していると、日本食が恋しくなる日が必ず来ます。デリーやグルガオンには本格的な日本食レストランが揃っていますが、都市によって事情はまったく違います。
この記事では、日本人駐在員が多い4都市の日本食レストランを、現地日本人会の一覧と各店の公式情報で確認して整理しました。食材を自分で買いたい場合はインドで日本食材はどこで買えるかをご覧ください。
日本食レストランを探す理由は、実際には2つに分かれます。ひとつは自分や家族が食べたいとき、もうひとつは取引先を招くときです。この2つは求める条件がまったく違います。
赴任直後は前者の店をいくつか押さえておき、会食が必要になったときに慌てないよう後者を1軒試しておくと動きやすくなります。
店の数と業態の幅は、駐在員の多さにほぼ比例します。まず全体像を押さえておくと、赴任先での期待値を調整しやすくなります。
| 都市 | 特徴 | 接待に使える店 |
|---|---|---|
| デリー・グルガオン | 駐在員が最も多く、選択肢も豊富。個室や座敷のある店が揃う | ある |
| バンガロール | 老舗からラーメン、ホテル内の高級店まで幅が広い | ある |
| チェンナイ | 日本人会が現行の一覧を公開。定食や鍋を出す店が中心 | 限られる |
| ムンバイ | 住むエリアで使い勝手が変わる。公式情報のある店は限られる | ある |
注意したいのは、日本語のブログ情報が古いままになっていることです。改称した店を旧名で探したり、すでに閉店した店に向かってしまう例は珍しくありません。この記事では確認できた現在の名称と場所を記載しています。
日系企業が最も集まるデリー首都圏は、日本食レストランの選択肢も一番豊富です。接待に使える個室のある店から、平日の夜に一人で入れる店まで揃っています。
南デリーのAnsal Plaza内にある店です。もともとムンバイのBandra Westが本店で、デリーはその展開先にあたります。店内は清潔感があり、平日は仕事終わりの駐在員や出張者でにぎわいます。
Connaught Placeの老舗です。日本語の情報では「FUJI」「富士」と書かれていることが多いのですが、現在の店名はMount Fujiに変わっています。旧名で地図を検索しても出てこないため、探すときはMount Fujiで調べてください。場所はMiddle Circleに面したSpeedbird Houseです。
和モダンな内装で座敷と個室があり、接待に使いやすい店です。グルガオンのゴルフコースロード沿いにある印象が強いかもしれませんが、実際は3都市に展開しています。バンガロール勤務の方が「恵比寿はデリーの店」と思い込んでいることがありますが、Brigade Roadにも店があります。
| 都市 | 場所 |
|---|---|
| デリー | Salcon Rasvilas, Saket District Centre |
| グルガオン | Palm Spring Plaza, Golf Course Road(DLF Phase 5, Sector 54) |
| バンガロール | Forum Rex Walk, Brigade Road |
| 用途 | 店 | 場所 |
|---|---|---|
| 会食・接待 | EBISU | グルガオン Golf Course Road/デリー Saket |
| 仕事帰り・日常使い | KOFUKU | 南デリー Ansal Plaza |
| ランチ・出張時 | Mount Fuji | Connaught Place(Middle Circle) |
デリー市内とグルガオンは車で1時間前後かかることがあります。相手のオフィスがどちら側かで店を決めたほうが、当日の移動で気を遣わずに済みます。
バンガロールはIT企業の駐在員が多く、日本食の店が充実しています。バンガロール日本人会が和食店の一覧を公開しており、独立店からホテル内のレストランまで十数軒が挙がっています。
バンガロールの老舗です。入口を入るとバーカウンターが出迎え、奥には大きな窓に面したテーブル席と掘りごたつ席があります。公式サイトでメニューを公開しているため、会食前に内容を確認できます。
バンガロールは店の性格がはっきり分かれます。目的から絞ると選びやすくなります。
| 用途 | 店 | 場所 |
|---|---|---|
| 会食・接待 | 播磨、EBISU | Residency Road/Brigade Road |
| 居酒屋・日常使い | くふ楽、あずき | Forum Rex Walk/Richmond Town |
| ラーメン | Kazan Japanese Ramen | Church Street |
| ホテル内の高級店 | EDO、SHIRO、Zen、Wabi Sabi、FAR & EAST | ITC Gardenia/UB City/The Leela/The Oberoi/Four Seasons |
くふ楽はチェンナイにも店があるチェーンで、インド国内で複数店舗を展開しています。あずきはRichmond Townにある日本酒も置く店で、公式サイトを持っています。
チェンナイは製造業の駐在員が多い街です。日本人会が食材店とレストランの一覧を公開しており、現在の掲載は6軒です。定食や鍋を出す店が中心で、日常的に通える価格帯の店が揃っています。
| 店 | 場所 | 特徴 |
|---|---|---|
| Dahlia | Nungambakkam(Kaveri Complex) | 1993年開業。チェンナイで最も歴史がある日本食店 |
| 大山(OYAMA) | Adyar(3rd Main Road, Gandhi Nagar) | オーナーはインド人だが日本での生活経験がある |
| くふ楽(KUURAKU) | Vadapalani(Green Park Hotel地下) | 2016年開店。居酒屋スタイル |
| Nippon | Teynampet(Kavignar Bharathidasan Road) | 定食や鍋。個室がある |
| Hokkaido | Alwarpet(TTK Road) | 鉄板焼き |
| Sushi in a box | Alwarpet | 海鮮丼を出す |
かつてTeynampetにあった「銀座」は閉店しており、日本人会の現行の一覧にも掲載されていません。日本語の古い記事にはまだ名前が残っているので注意してください。
ムンバイは日本人駐在員がBandraとPowaiに分かれて住んでいる街です。日本食の店はBandraやLower Parel側に寄っており、住むエリアによって使い勝手が変わります。
| 店 | 場所 | 備考 |
|---|---|---|
| KOFUKU | Bandra West(Suburbia Mall, Linking Road) | デリー店と同じブランドで、こちらが本店 |
ムンバイは公式サイトを持たない店が多く、日本語の情報も更新が止まっているものが目立ちます。ここでは公式情報で場所を確認できた店のみを挙げています。ほかの店を探す場合は、営業しているかを予約時の電話で確かめてください。
インドの日本食レストランは、日本と同じ感覚で注文すると戸惑うことがあります。事前に知っておくと外しにくくなる点をまとめます。
同じ日本食店でも、日本人シェフが調理する店と現地スタッフが中心の店では味が変わります。インドの嗜好に寄せた味付けの店もあり、これは好みが分かれるところです。会食で使う前に一度自分で試しておくと安心です。
店を探す側の目線で見てきましたが、裏を返せば日本食の供給がまだ限られているということでもあります。チェンナイのように駐在員が多い街でも、日本人会が把握している店は6軒です。
飲食店をインドで開く場合、必要になるのがFSSAIのライセンスです。加えて消防や酒類の許認可が州ごとに必要で、取得にかかる期間も州によって差があります。食材の調達計画も同時に立てる必要があり、輸入に頼る品目は関税と通関の条件を織り込んだ原価計算が欠かせません。
あります。EBISUはデリー(Saket)、グルガオン(Golf Course Road)、バンガロール(Brigade RoadのForum Rex Walk)の3都市に店を構えています。グルガオンの店が知られていますが、バンガロールでも同じブランドの店を利用できます。
店はConnaught Placeで営業していますが、店名がMount Fujiに変わっています。日本語の情報にある「FUJI」「富士」で地図を検索しても見つからないため、Mount Fujiで調べてください。場所はMiddle Circleに面したSpeedbird Houseです。
閉店しています。チェンナイ日本人会が公開している食材店・レストランの一覧にも掲載がありません。現在チェンナイで日本食を食べる場合は、Dahlia、大山、くふ楽、Nippon、Hokkaido、Sushi in a boxの6軒が候補になります。
デリー首都圏ではEBISUが座敷や個室を備えており会食に向きます。バンガロールでは播磨のほか、ITC GardeniaのEDOやThe LeelaのZenなどホテル内の店も選択肢です。相手がベジタリアンかどうかを先に確認しておくと店選びを外しません。
基本的に期待できません。インドは牛肉および牛肉を含む食品の輸入を全面的に禁止しているためです。日本食店でも牛肉を使ったメニューは限られます。
都市によって手段が変わります。専門店の一覧やオンラインでの調達方法、日本から持ち込むときの制限はインドで日本食材はどこで買えるかにまとめています。
インドの日本食レストランは、デリー首都圏とバンガロールなら候補が多く、接待にも使える店が見つかります。チェンナイは軒数こそ限られますが、日本人会が現行の一覧を公開しているので確実です。ムンバイは住むエリアによって使い勝手が変わります。
店探しで気をつけたいのは、日本語の情報が古いままになっていることです。デリーのFUJIはMount Fujiに改称し、チェンナイの銀座は閉店しています。訪問前に現在の店名と営業状況を確かめてください。食材を自分で調達する方法はインドで日本食材はどこで買えるかで解説しています。