インド駐在者の食事事情と日本食への思い
インドに駐在して3ヶ月が経った頃、誰もが同じ経験をします。最初は物珍しかったインド料理も、いつしか飽きが来るのです。マサラの香りに包まれた日々から、ふと懐かしくなる日本の味。
「みそ汁が飲みたい」「お刺身が食べたい」「普通の醤油の味が恋しい」
インドは急成長する巨大市場として多くの日系企業が進出しており、それに伴い駐在員の派遣も増加しています。製造業、IT、食品、サービスなど幅広い業種で現地法人や拠点が設立され、日本からの駐在員が経営や事業開発の中核を担っています。

食文化の違いは駐在員に大きな影響を与えます。ベジタリアンが多数派を占める地域や、牛肉・豚肉の制限がある宗教的背景など、食事の選択肢は限定されることがあります。そんな中、日系飲食店や輸入食材を扱うスーパーは駐在員にとって生活の支えとなっており、こうしたニーズは新たなビジネス機会にもつながっています。
インドに住む日本人駐在者たちは、東に日本食があると聞けば東へ、西にあると聞けば西へと足を運びます。そこで今回は、現地駐在者が太鼓判を押す本格日本食レストランをご紹介します。
デリー・グルガオンエリアの日本食レストラン
デリーNCR(国家首都圏)とグルガオンには、多くの日本人駐在者が集中しているため、日本食レストランの選択肢も豊富です。価格帯も様々で、リーズナブルなお店から接待にも使える高級店まで揃っています。
KOFUKU(コフク)- 南デリーの人気店
南デリーに位置するAnsal Plazaの中にあるKOFUKUは、インド人とチベット人による共同経営で、本店がムンバイにあります。店内は清潔感があり、平日は仕事終わりの駐在員や出張者でにぎわいます。
値段はデリーの日本食レストランの中で中間レベル(だいたい一回当たり2000ルピー前後)で、味はかなり良く、はずれのメニューはほとんどありません。サーモン味噌焼き、コフクハウスサラダ、日本のカレー、かけそばがおすすめです。

FUJI(富士)- コナートプレイスの老舗
第2位はConnaught Placeにある富士です。富士の魅力は何といってもランチの良コスパ。ランチはご飯、味噌汁、生卵がなんとお替り自由で、お値段なんと1000ルピー以下!
夕食はお値段が少し上がりますが、そこまで高くはありません。味に関しては、メニューによって変わります。インド風味のものもあれば、しっかりした日本の味わいのものもあります。
ここにはいつも日本人のマネージャーが一人います。客層は日本人より、インド人が多いという印象です。二階には宴会スペースがあり、企業の宴会の予約がよく入るそうです。
EBISU(恵比寿)- 接待にも使える高級店
グルガオンを代表するメイン道路・ゴルフコースロード沿いのパームスプリング内にある日本食屋・EBISUは、和モダンな雰囲気の店内で座敷の席もあり、個室の席もあるので接待にもおすすめです。
どうして日本の味が恋しくなるんだろう?
ボリュームのあるランチセットは700ルピー代から食べることができるのでお一人様にもおすすめです。メニューの種類も豊富でお子さんと一緒に食事を楽しみやすいということもあり、日本人ファミリーやインド人ファミリーのお客さんもよく見かけます。
バンガロール・チェンナイの日本食事情
南インドの主要都市であるバンガロールとチェンナイにも、日系企業の進出に伴い、日本食レストランが増えています。特にバンガロールでは近年、日本食レストランの新規オープンが相次いでいます。
播磨(HARIMA)- バンガロールの老舗
播磨はバンガロールにある老舗の日本食レストランです。入口を入ってすぐに広いスペースがあって、オシャレなバーカウンターが出迎えてくれます。奥に進むと大きな窓があって開放感のあるテーブル席、そして掘りごたつ席があります。

個室もあってプライベートな飲み会などに便利です。天気が良い日には、お庭にもお席が出ていて外で気持ちよく食事を楽しむこともできます。フードメニューは美味しそうな日本食メニューがずらりと並び、お酒に合いそうなおつまみ、焼きもの、揚げ物、ガッツリご飯ものや麺類、お刺身、お寿司や巻き寿司などもあります。
大山・くふ楽・銀座 – チェンナイの日本食
チェンナイには「大山」「くふ楽」「銀座」「Dahlia」など、日本人駐在員に人気の日本食レストランがあります。
「大山」はオーナーがインド人ですが、山梨県に住んでいた経験があるそうです。この経験によるものか、内装、料理の見た目や味、どれをとっても日本のレストランに近いものがあります。特にお刺身が美味しいので、海鮮丼もおすすめです。
「くふ楽」はインド国内で複数店舗展開する日本食居酒屋です。ハイボールが飲めるので、ハイボールを飲みたくなった時に行く駐在員も多いようです。しかもハイボールを注文するとチンチロリンに挑戦でき、ゾロ目が出ると一杯タダになるという、日本の居酒屋のようなサービスもあります。

「銀座」はコロナの影響で一時休業していましたが、最近再開しました。おすすめはアジフライ定食で値段は1,000円くらいです。メニュー表には単品のみ記載されていますが、店員にお願いするとプラス250ルピー(約375円)でセットにしてくれます。
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インドで日本食を注文する際のポイント
インドで日本食を楽しむ際には、いくつか知っておくと便利なポイントがあります。同じ店でもメニューによって質がかなりばらつくことがあるため、注文の仕方を工夫しましょう。
食材選びのコツ
インドで日本食を注文する際は、地元でとれるエビなどの海鮮、インド人も食べる鶏肉が食材としては無難です。一方で豚肉や牛肉はインド人で食べる人は多くなく、臭みが強いものがたまにあり、当たり外れが大きいことがあります。
日本食が恋しくなるのは、単に味だけではなく、「食の記憶」が呼び覚まされるからかもしれませんね。
調理法も極力シンプルなメニューの方が無難で、しゃぶしゃぶは自分たちで調理できるのでベストです。揚げ物であれば衣をつけて油で揚げるだけなので大外れはしないでしょう。
味付けの違いを理解する
漬物や煮物、汁物は味付けが難しいことがあります。インド人シェフは日本人にとってどういう味が正解なのかがわからないこともあるため、普通のものが出てきたらむしろ感動するくらいの心構えで臨みましょう。
また、インドの日本食レストランでは、日本と比べて値段が高くなる傾向があります。いつもはお酒も飲んで1人約5000円から6000円くらいかかることもあります。でも日本食が恋しくなったときの特別な楽しみとして、頑張った自分へのご褒美として活用するのがおすすめです。
まとめ:インドでの日本食体験
インドに駐在する日本人にとって、日本食レストランは単なる食事の場所ではなく、ホームシックを癒す心の拠り所でもあります。デリー・グルガオンエリアからバンガロール、チェンナイまで、様々な日本食レストランが展開されており、その数は年々増加しています。
客層も日本人駐在員だけでなく、韓国人や欧米人、そして地元インド人にも広がりつつあります。インドで日本食を楽しむ際は、食材選びや調理法に注意すれば、本格的な日本の味を堪能することができるでしょう。
インドでの駐在生活、時に大変なこともありますが、日本食レストランでホッとひと息つける時間は、きっとかけがえのない思い出になるはずです。
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よくある質問
- デリー・グルガオンエリアには日本食レストランがありますか?
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デリー・グルガオンエリアには中間価格帯から接待向けまで複数の日本食レストランがあります。ランチのコストパフォーマンスが良い店や、和モダンな雰囲気で接待に向く店など、用途に応じて選べる選択肢が増えています。
- バンガロールやチェンナイにも日本食レストランはありますか?
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日系企業の進出に伴い南インドでも日本食レストランが増えています。バンガロールには老舗の店があり、チェンナイにも駐在員に人気の店が複数あります。
- インドの日本食レストランで失敗しにくいメニューの選び方はありますか?
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地元でとれるエビなどの海鮮や、インド人も食べる鶏肉が食材として無難です。豚肉や牛肉は当たり外れが大きいことがあります。調理法はシンプルなものが安心で、自分で調理するしゃぶしゃぶや、衣をつけて揚げるだけの揚げ物は大外れしにくい選択です。
- インドの日本食は味付けに違いがありますか?
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漬物や煮物、汁物は味付けが難しく、インド人シェフが日本人にとっての正解の味をつかみにくいこともあります。一方で日本での経験を持つオーナーが営む店など、日本のレストランに近い味を出す店もあります。
- インドで日本食を食べる場合、予算はどのくらい見ておくべきですか?
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インドの日本食レストランは日本と比べて値段が高くなる傾向があり、お酒も飲むと相応の金額になります。ランチであればコスパの良いセットもあります。日本食が恋しくなったときの特別な楽しみとして活用するのがおすすめです。
- インドへ食品事業で進出する場合、日本食レストランの広がりはビジネス機会になりますか?
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日系企業の進出と駐在員の増加に伴い、日系飲食店や輸入食材を扱うスーパーは駐在員の生活の支えとなっており、こうしたニーズは新たなビジネス機会につながっています。客層は日本人駐在員だけでなく地元インド人にも広がりつつあります。食材調達や味付けの現地事情を踏まえた商品設計が参入の鍵になります。
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