New Balanceがインド初の新コンセプト店をノイダに出店――Grey Days 2026でボリウッド女優も登場

スポーツブランドのNew Balanceが、インド北部ノイダのDLF Mall of Indiaに同国初となる新コンセプト店を出店した。開業は2026年5月19日で、ブランドの世界的イベント「Grey Days 2026」と連動。ボリウッド女優のJanhvi Kapoorと、オーストラリア代表クリケッターのPat Cumminsがアンバサダーとして登場し、スポーツとファッション、カルチャーを横断する場として打ち出した。

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ノイダ発の新コンセプト店

今回の店舗は、New Balanceがインドで初めて導入する新しいリテールコンセプトの旗艦となる。立地はデリー首都圏(NCR)のノイダにあるDLF Mall of India。パフォーマンス系(運動向け)とライフスタイル系の両カテゴリーを一つの空間に統合し、商品の発見、コミュニティ形成、ブランドの物語性を前面に出した構成をとる。単なる物販店ではなく、来店者がブランドの世界観を体験する場として設計されている。

開業に合わせたイベントでは、近隣住民を巻き込む「ネイバーフッド」型の演出を採用し、たき火を囲んだトークセッションや、アンバサダーが参加するインタラクティブなクリケット企画を実施した。クリケットという国民的スポーツを起点に、地域コミュニティとの接点づくりを狙った。

Grey Days 2026とアンバサダー起用

Grey Daysは、New Balanceがグローバルで展開する、ブランドの象徴であるグレー(灰色)を祝う取り組みだ。グレーはもともとランナー向けの機能的な選択として生まれ、のちにブランドの伝統やクラフトマンシップ、デザイン・アイデンティティを象徴する色になった。インドでの2026年版は、このグレーの物語をローカル市場に翻訳する役割を担った。

アンバサダーには、ボリウッド女優のJanhvi Kapoorと、オーストラリア代表クリケッターのPat Cumminsを起用。映画スターとトップアスリートを並べることで、ファッション・スポーツ・ライフスタイルを一つのイベントで束ね、ブランドの文化的影響力をアピールした。

店舗・イベントの概要

項目内容
店舗インド初の新リテールコンセプト店
立地ノイダ・DLF Mall of India
開業日2026年5月19日
連動イベントGrey Days 2026
アンバサダーJanhvi Kapoor(女優)/Pat Cummins(クリケッター)
店舗構成パフォーマンス系+ライフスタイル系を統合

市場の反応

インドではスポーツ・ライフスタイル領域で海外ブランドの体験型店舗が相次いでいる。アスリートと映画スターを同時起用するアンバサダー戦略は、クリケットとボリウッドという二大カルチャーを同時に取り込める点で効率的だと評価されている。デリー首都圏は購買力の高い消費層が集まり、旗艦店の立地として選ばれやすい。

同じくスポーツ・アスレジャー領域では、カナダ発のブランドがインド初上陸を準備するなど参入が続いている。この流れはLululemonのインド初上陸の動きとも重なり、機能性ウェア市場の競争が一段と激しくなっている。

日本企業への示唆

インド進出を検討する日本のマーケティング担当者にとって、New Balanceのケースは「体験設計」と「ローカル文化との接続」の教科書だ。店頭を物販ではなく体験の場と定義し、クリケットという国民的スポーツを起点に地域コミュニティを巻き込んだ。商品を並べるだけでなく、現地のカルチャーに自社ブランドをどう接続するかが問われる。

アンバサダー起用でも、映画とスポーツの両方から看板を立てた点が参考になる。インド市場では、ボリウッドスターとクリケッターの組み合わせが幅広い層へのリーチに効く。日本ブランドがインドで認知を取る際も、現地で愛されるカルチャーのアイコンを介して語る設計が有効だ。

業界への波及

体験型コンセプト店の導入は、モール側のテナント構成にも影響する。集客力のある旗艦店は、モール全体のブランド価値を引き上げ、他の海外ブランドの出店判断を後押しする。DLF Mall of Indiaのような大型モールは、こうした旗艦店の受け皿として機能し始めている。

海外ブランドの初上陸・新コンセプト店の出店が相次ぐ流れは2026年のインド初上陸ブランドの動向にも表れており、単なる出店ではなく「どんな体験を提供するか」で差がつく段階に入っている。

まとめ

New Balanceのノイダ出店は、インド初の新コンセプト店という器に、Grey Days 2026とアンバサダー起用、地域コミュニティを巻き込む体験演出を組み合わせた事例だ。スポーツとファッション、現地カルチャーを横断する設計は、インド市場で認知とロイヤルティを同時に取りに行く手法を示している。日本企業にとっても、体験とローカル文化への接続が攻略の鍵になる。

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参考

この記事を書いた人

大手総合商社にて約8年間、グループ子会社の経営改革や出資先スタートアップとのJV設立を担当。その後インド駐在として、日系大手飲食チェーンのインド展開に従事し、現地に合わせたメニュー開発やマーケティングを推進。

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