Burger Singhは、インドのスパイスに寄せたバーガーを出すQSRである。フランチャイズを主体に80都市超・180店舗超まで広げ、FY2025(2025年3月期)は50.6%の増収になった。出店の重心は大都市ではなく地方都市にある。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 正式名称 | Burger Singh(Tipping Mr Pink Pvt Ltd) |
| 設立年 | 2014年(1号店は同年11月1日、グルガオン) |
| 本社 | グルガオン(ハリヤナ州) |
| 創業者 | Kabir Jeet Singh、Nitin Rana、Rahul Seth |
| 売上高 | ₹119.9 crore(FY2025=2025年3月期/前年比50.6%増) |
| 店舗数 | 180店舗超(80都市超/同社公表) |
| 直近の調達 | 2026年3月にArtal Asia主導のシリーズBで₹82 crore(評価額₹520 crore) |
| 目標 | 2028年までに750店超 |
Kabir Jeet Singh、Nitin Rana、Rahul Sethの3人が2014年にグルガオンで創業し、1号店は同年11月1日に開いた。Kabir氏が英バーミンガム大学在学中にバーガー店で働いた経験から、インドのスパイスを合わせる方向に振っている。
Amritsari MurgバーガーやKeema Pav Burgerなど、インドの味を前に出したバーガーを並べる。牛肉を使わない構成が前提になるため、鶏肉と羊肉、そして野菜系の品目で幅を取る形になっている。
味を現地に寄せることは、マクドナルドやバーガーキングと直接比べられない位置を作ることでもある。世界的なブランドと品質や価格で競うのではなく、別の食べ物として選ばせる設計である。
大都市のモールやオフィス街は賃料が高く、外資系のチェーンがすでに押さえている。Burger Singhは出店の重心を地方都市(ティア3、ティア4と呼ばれる規模の街)に置いた。賃料が安く、競合も少ない。
一方で、地方都市は1店あたりの売上が小さい。採算を合わせるには、店舗の投資額と運営費を抑える必要がある。フランチャイズを主体にしているのはこのためで、加盟店が自己資金で出せる規模に収めている。
FY2025(2025年3月期)の売上は₹119.9 croreで前年比50.6%増。2026年3月にはArtal Asia主導のシリーズBで₹82 croreを調達し、このときの評価額は₹520 croreだった。2028年までに750店超という目標を掲げている。
インドの外食市場を都市部だけで見ると、賃料の高さと競合の多さで参入が難しく見える。地方都市には別の市場があり、価格帯も求められる品質も違う。Burger Singhはそこに賭けた会社である。
日本の外食がインドに入る場合も、どの層を狙うかで出店先が変わる。都市部の富裕層なら本場の味を再現する方向、地方都市なら価格と現地の味覚への適応が前提になる。両方を同じブランドで狙うのは難しい。