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CoCo壱番屋インド|6年で2店、10年で100店という計画との差

2026.03.26

この記事の要約
Curry House CoCo Ichibanyaのインド法人は2019年6月に三井物産(60%)と壱番屋(40%)の合弁で設立され、2020年8月にグルガオンのCyber Hubへ1号店、2022年10月にデリーのSelect CITYWALK内フードコートへ2号店を開いた。2026年4月には1号店をグルガオンのAmbience Mallへ移転し、現在はデリーNCRで2店舗。2025年10月には今後10年で約100店への拡大が報じられたが、6年で2店舗という実績との差は大きい。CoCo壱番屋の標準的なカレーソースは豚と鶏の原料を含むため、インドでは動物性の原料を使わないベジタリアン対応のソースを用意している。パニールのトッピングやナンの選択肢も加えた。
本記事は2026年9月19日時点で確認できた各社の開示・報道をもとに作成しています。本文の金額はインドの一般的な表記に合わせ、₹1 crore(1 crore=1,000万ルピー)=1,000万ルピーで記載し、円換算は1ルピー=1.7円台で計算した概算です。インド企業の店舗数・調達額・業績は短期間で変わるため、取引の判断にあたっては各社の公式発表など一次情報で最新の内容をご確認ください。

日本最大のカレーチェーン「CoCo壱番屋」は、三井物産との合弁でデリーNCRに2店舗を構えている。2025年10月には今後10年でインド国内を約100店まで増やす計画が報じられたが、現状との差は大きい。

企業概要

項目 詳細
正式名称 Curry House CoCo Ichibanya(壱番屋)
インド法人の設立 2019年6月(合弁設立、発表は7月8日)/1号店は2020年8月
本社 デリーNCR(親会社:愛知県一宮市)
運営 三井物産(60%)× 壱番屋(40%)の合弁
店舗数 2店舗(デリーNCR、2026年4月時点)
報じられた計画 今後10年でインド国内を約100店(2025年8月)

カレーの本場でカレーを売るということ

インドの家庭は毎日カレーを作る。外食で改めてカレーを食べる理由を作らなければ、店に来る動機が生まれない。CoCo壱番屋が持ち込んだのは「日本式のカレーライス」という別の食べ物で、とろみのあるルウを白飯にかけ、トッピングを選ぶという形そのものが現地にはなかった。

この差別化は成立する一方、客層を狭める。インド料理として食べる層ではなく、日本の食べ物として試す層が対象になる。1号店をグルガオンのCyber Hub(オフィス街の飲食集積地)に置いたのは、その客層がいる場所を選んだためである。

メニューの約4割を作り替えた

インド向けの作り分けで大きいのは、動物性の原料を使わないベジタリアン対応のカレーソースを用意したことである。CoCo壱番屋の標準的なカレーソースは豚と鶏の原料を含むため、そのままでは牛肉も豚肉も避ける層に出せない。インドではパニール(カッテージチーズ)のトッピングや、ライスの代わりにナンを選べる選択肢も加えている。

ベジタリアン対応は「肉を抜く」ことではない。ルウの出汁から見直し、調理器具と揚げ油を分け、従業員の動線まで分けることが求められる。店舗の設計と運営コストに直結する。

計画と実績の差をどう見るか

壱番屋と三井物産は2019年6月に合弁会社を設立し、2020年8月にグルガオンのCyber Hubへ1号店を出した。2022年10月にはデリーのSelect CITYWALKモール内のフードコート「My Square」に2号店を開き、2026年4月には1号店をグルガオンのAmbience Mallへ移している。

6年で2店舗という歩幅に対し、2025年10月に報じられた「10年で約100店」という計画は大きく離れている。1号店の開業がコロナ禍と重なったという事情はあるが、それを差し引いても、計画を実現するには出店の形を変える必要がある。直営で積み上げるのか、フランチャイズに切り替えるのかが焦点になる。

日本の外食がインドで計画を立てるとき、Tata Starbucksが500店に13年あまりかけたことと併せて見ておきたい事例である。

参考情報

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