ベトナム発のコーヒーチェーンハイランズコーヒー(Highlands Coffee)が、2026年6月12日に全国1,000号店を開いた。場所はハノイ・西湖畔のタイホー区タンニエン通り。ホアンキエム湖近くの9㎡の小さな屋台から始まった約30年の歩みが、従業員1万2,000人超・年間1億杯規模のチェーンに育った節目だ。観光のカフェ体験ではなく、ベトナムの「地場ブランドがどこまで国内消費を取り込めるか」を示す具体例である。
西湖畔に開いた1,000号店
記念すべき1,000号店は、ハノイ・西湖のほとりという象徴的な立地に構えた。創業者のデビッド・タイ氏は「1,000号店はゴールではない。立ち止まり、振り返り、感謝を伝える機会だ」とコメント。ベトナム事業責任者のレ・タイ・アイン氏も「最も大切にしているのは、各店を支える一人ひとりだ」と、急拡大よりも現場の質を重視する姿勢を強調した。
9㎡の屋台から始まった30年
ハイランズはホアンキエム湖近くの小さなキオスクから出発し、約30年でベトナム全土へ広がった。理念は「Tận Tâm(行動で示す心遣い)」。店舗を地域のコミュニティ空間と位置づけ、急成長よりも持続的な成長を掲げてきた。豆はベトナム産のロブスタとアラビカを使い、再生農業や持続可能な栽培プログラムにも投資している。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ブランド | ハイランズコーヒー(Highlands Coffee) |
| 創業者 | デビッド・タイ氏(創業約30年) |
| 原点 | ホアンキエム湖近くの9㎡キオスク |
| 1,000号店 | 2026年6月12日/ハノイ・西湖畔タンニエン通り |
| 従業員 | 1万2,000人超 |
| 提供数 | 年間1億杯超 |
| 調達 | ベトナム産ロブスタ・アラビカ/再生農業に投資 |
日本の外食・食品企業への示唆
ハイランズの1,000店は、ベトナムの都市・地方を横断して「日常的にカフェに通う」消費層が厚みを増したことを示す。スターバックスや欧米系ではなく地場ブランドがこの規模に達した事実は、価格帯・店舗オペレーション・現地豆の調達まで含めて現地最適化した者が市場を取るという教訓でもある。日本の外食・食品メーカーにとっては、現地パートナーやチェーンの棚・メニューに乗る形での参入余地が広がる局面だ。ベトナム産コーヒーの川上に投資する同社の姿勢は、原料調達の現地化が競争力に直結することも示している。
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